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06:君だから、嫉妬した ページ6

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櫻井「ごめん、桃井さん手紙配って貰ってもいい?」


『は、はいっ!』





櫻井先生から手紙を受け取って、一番端の席から配ろうと移動する





阿部「Aちゃんだ、ありがとう!」


『いえっ、!』





わざわざ感謝を伝えてくれる阿部くんは、本当に良い人だなぁなんて思っていたその時、どこからか手が伸びてきてプリントを奪われる

私は驚いて顔を見上げると、そこには怖そうな人がいた





岩本「はい、これなら効率良いでしょ」


『あ、…ありがとう、ございます、』





怖くて顔を見れないまま、俯いて感謝の言葉を口にする

その感謝の言葉も震えていて、上手く口に出せていたかもよく分からなかった





岩本「……え、どうした、?」


阿部「照!いきなり取られたら俺だって驚くよ(笑)」


岩本「あ、ごめん………」


阿部「Aちゃん、照って一見怖そうに見えるけど、本当は凄く優しいんだよ!だから安心して?」





優しい言葉をずっと掛けてくれる阿部くんに、安堵の気持ちを抱いて、次はちゃんと岩本くんの顔を見て感謝を伝えた





岩本「いいえ!じゃあ、早く終わらせよっか」


『うんっ』





岩本くんに半分の席を頼み、私は残りの席にプリントを配っていく





松村「……ごめん、一枚足りない」


『へっ、あ、ごめんなさい、っ…』





私は慌てて余っていたプリントを受け渡す





田中「うわ〜〜〜、北斗いいなぁ〜!!」


松村「樹」


田中「俺のと交換して、Aちゃんから貰ったのがいい」


松村「………」


『あ、あのっ、これいりま……』





全く持って需要性を感じれないが、必要としてるならと、持ち合わせていた残り一枚のプリントを田中くんに渡そうとした時

誰かに手を引かれて、持っていた残り一枚のプリントを呆気なく奪われてしまった





松村「櫻井先生、一枚余りました」


櫻井「ん、松村ありがとう
あ、桃井さんと岩本もありがとう」


『…あ、いえ』





プリントが櫻井先生に持っていかれるのを見てる田中くんの顔は、とてつもないくらい険しくて、少しだけ怖かった





───────────





▽岩本照

高校1年生。筋肉さん
一見怖そうに見えて可愛い、大の甘党


▽松村北斗

高校1年生。基本無口で取っ付き難い印象
可愛いと思ったものにはとことんハマるタイプ

07:君の涙を拭った→←05:君と話したかったんだ



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作者名:佐藤さん | 作成日時:2023年1月6日 18時

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