14:素直な君だから ページ14
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─── 放課後
深澤「Aちゃ〜〜〜んっ!」
終礼が終わった直後、元気よく私の元へやって来たのは、6時間目丸々ぐっすり眠っていた深澤くん
すっきりしたと言わんばかりの笑顔を見せてくれる
『深澤くん』
深澤「今から俺と"ある場所"に行きます!」
『へ、私に拒否権は………』
深澤「もちろんあるよ?
でもこの後Aちゃん、何にも予定ないでしょ?」
『………なぜそれを、』
深澤「くくく、この深澤に分からん事など無いのだよ」
このたまに出てくる深澤くんの面白いのが、最近の私のツボだったりして、密かに好き
でも大抵、渡辺くんかラウールくんの辛辣な言葉でトドメを刺されている
渡辺「ふっかの顔きも、」
深澤「おいいい!?」
はい、いつもこんな感じです
─── ゲームセンター
やって来たのは、見渡す限りクレーンゲームの機械で埋め尽くされた、いわゆる"ゲーセン"という場所
私自身、こんな場所に来たのは何気に小学生ぶりだった
渡辺「A」
『ん、?』
渡辺「本当に来てよかったのかよ
こんな場所」
『………へ、?』
渡辺くんは私をどこかのご令嬢とでも思っているのか、はたまたど貧乏にでも見えているのか
とにかく大丈夫だと伝える
渡辺「そ、
なんか、どっかの偉いとこの娘かと思ってた、勝手に」
『全然そんな事ないよ、普通の一般家庭です』
渡辺「ん、俺も一緒」
『……渡辺くんがどこかの御曹司だったりしたら、ちょっとびっくりしちゃうかも』
渡辺「おい、失礼だろそれ」
『なんで?
かっこよくてびっくりしちゃうって意味だ………っむ!』
突如、口元に渡辺くんの手が伸びてきて塞がれた
渡辺「………そんな恥ずかしい事でけぇ声で言うなよ、」
渡辺くんなりの小さな声でかつ、ちょっと痛めのデコピンをされて半泣き
だって、ちょっと痛かったんだもん
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作者名:佐藤さん | 作成日時:2023年1月6日 18時