部のお姫様的ヒロインを助けてしまった件【HQ】

25話 多分合法。 ページ27

Aside


…


夢『えー、国見英さん、国見英さん。聞こえてますかーー？』


…私のせい、さすがにおふざけがすぎた。


国見「……」


はぁ、これは聞く気ないな…。


夢『とりあえずどいて頂けると助かるんですが──ぁ？』




チュッ




夢『……は、あぁ？？？！？』



・



私、安楽岡A。


付き合って約1日、これってもしや浮気？？



────
──
ー

遡ること数十分前。

私はいつもの空き教室でくつろいでいた


ｶﾞﾗｯ



国見「…A、」


夢『ん？やっほー。』


浮かない顔の国見。



国見「…先輩、彼氏できたんですか？」


くすくすと笑いながら言う。


夢『え、うん。情報はやぁ〜』



国見「しかも及川さんと…」



・



夢『…なに、嫉妬しちゃった？』

なーんて、煽ってみたり。


国見「…。」


下を向いていて表情が見えない。


国見って意外と真面目ってか、堅苦しいとこあるから怒るかなぁ、荒んでて。



ネクタイを引っ張り言う

夢『…ねぇ、こんな私でもまだ一緒にいてくれる？』


かっこつけて壁に寄りかかったつもりが、思ったより遠くボフッと音がする。

滑ったのだ。
幸い頭は打たなかったがネクタイを持ったままで、引っ張って2人一緒に倒れ込んでしまった。


あは、まるで床ドンみたい。



国見「随分と積極的ですね。先輩」



からかっただけでここまでするつもりはなかった
マジで。



国見の顔が意地悪そうに歪む、

意地悪そう、というか限界そう？


どちらにせよ私には都合が悪い。



夢『とりあえずどいて頂けると助かるんですが──ぁ？』



チュッ




……キスされた。



どんまい、私。


もうほんとに戻れないね、今なら彼氏想いの一途な女の子に変われたかもしれないのに。



あー、キスって浮気だっけ。


正直、こんなこと考えんのはバカだけど、


考えれば考える程合法な気がしてくる。







仕方ないので、



夢『ほんとに、』



仕方ないので。




チュッ




こんどは私から、キスをした。

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