第十七話 ページ20
バサバサと何かが拙目掛けて飛んできたかと思うと、手に留まった。
「ん…?」
あれ、ちょっと待って。
これ…
「これ、烏じゃなくてメジロじゃ…?」←
善「烏?…これ雀じゃね?」←
何故か善逸の烏は雀だった←
ちょっと安心してる自分がいる←
烏じゃない、そう伝えたいがメジロが嬉しそうに擦り寄ってくる。
可愛い。もう烏じゃなくていいや←
この鳥たちは伝達用の鳥らしい。
大丈夫か、その体の大きさで…メジロよ…←
メジロのおでこをちょいちょい撫でていると、ギャアッという烏の悲鳴が聞こえた。
玄「どうでもいいんだよ、烏なんて!」
目付きの悪い少年が叫ぶと、白髪の双子の片割れの髪を乱暴に掴んだ。
玄「刀だよ刀!今すぐ刀をよこせ!鬼殺隊の刀!!"色変わりの刀"!!」
尚も叫ぶ少年の腕を炭治郎が掴む。
炭「この子から手を離せ!!離さないなら折る!!」
玄「ああ?なんだテメェは、やってみろよ!!」
「ちょ、本気でやめ…!」
仲裁に入ろうとした途端、ミシリ、という嫌な音が聞こえた。
善「ヒィッ!?」
善逸が目付きの悪い少年の烏を優しく撫でながら怯えた声を上げた。
マジで折ったらしい。
「あぁ…間に合わなかった…」←
拙ががくりと項垂れていると、双子の黒の方が口を開いた。
黒「お話は済みましたか?ではあちらから、刀を造る鋼を選んでくださいませ」
視線を黒髪の子の向こうへと移す。
黒「鬼を滅殺し、己の身を守る刀の鋼は、ご自身で選ぶのです」
皆が近寄る。
台の上には無造作に玉鋼が置かれていた。
いや、見ただけじゃ違いなんて分からんだろ…
しかし、炭治郎が動いた。
その持ち前の嗅覚で己に合う鋼を見つけたのだろう。
拙も見る。
「(あれ、あの鋼だけ白く光ってる…)」
迷わず其れを取った。
その後、他の者たちも鋼を選んだ。
必要事項を終えた拙たちは山を後にする。
善「あ、さ、沙夜ちゃん!!」
「善逸!」
善「ま、また会えるといいね!!」
「うん、その時までまたね!鍛錬頑張るんだよ?」
善「うっ…頑張るよ」
善逸は笑って手を振る。
拙も手を振った後、炭治郎と共に藤襲山を後にしたのだった。
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文学少女(プロフ) - ありがとうございます!まだまだ至らない所があるかと思いますが、これからも宜しく御願いします! (2019年6月9日 21時) (レス) id: 2d20336b29 (このIDを非表示/違反報告)
鮭本 - コメント失礼します。とても読みやすくて面白いです!無理しない程度に更新頑張ってください!応援してます!! (2019年6月9日 20時) (レス) id: 17f131f64f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文学少女 | 作成日時:2019年6月4日 18時