第十四話 ページ17
先ずはこの一日を乗り切る。それが二人の一致した考え。
襲ってきた鬼を炭治郎と倒す。
炭「四ノ型、打ち潮!!」
「壱ノ型、憑き物落とし・井伊直弼!!」
二つの首が鈍い音を立てて転がり、灰になって消えて行った。
父上の形見であるこの刀…日輪刀で斬ると、骨すら残らないのか…。
炭「なぁ、沙夜。提案があるんだが…」
「何?」
炭「群れると鬼は集中的に襲って来るみたいだ。此処は、二手に分かれないか?」
「良いけど…危険だし、……何より不安だよ」
炭「大丈夫だ。俺たちは鱗滝さんに錆兎、真菰の教えてもらったことは身に付いてる、無駄じゃなかった。それを見込んでのことだ」
「……分かった。でも、これだけは忘れないで。貴方には待ってる人達が居るんだ」
炭「分かってる。じゃ、また」
「待たね、炭治郎!」
二手に別れる。炭治郎の走る音が聞こえなくなっていった。
聞こえなくなってから、鬼が次から次へと襲ってくる。だけど、その悉くを斬り捨てた。
そろそろ東へちゃんと進もうとした時だった。
善「イ"ヤ"ァァァァァァァァァァ!!!??」←
「え"、この声は……」
急いで声の下方向へと走ると、尻餅をついて泣き叫ぶ例の金髪の少年がいた。
「なっ……!?」
その目の前には、目を疑いたくなるほどの長さの髪を振り乱した鬼が居た。
咄嗟に一足飛びで少年に伸ばされかけていた腕を斬り落とす。
善「ッ、君は…!!」
「大丈夫!?立って、逃げるよ!」
鬼が痛みに苦しんでいる間に、拙は少年の手を握って走り出した。
善「ああもう何なのあの鬼!?あんな異常なヤツ初めて見た!!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!」←
「それは同意!!」
あの鬼から滲み出ていた色。家族を虐殺した鬼までとはいかないけど、濁った、胸がムカムカするような気持ち悪い色をしていた。
あれは、二、三人食った鬼じゃない!!
色からして絶対に三十人は超えてる!!
何故だ、ここにはそんな長い間生きてる鬼は居ない筈なのに!!!
鱗滝さんが言っていた。鬼の強さは人を食った数に比例すると。
ならあれは相当な強さの化け物だ。
善「ごめん!!君までアイツに目を付けられて…!」
「大丈夫、平気だよ!それより、早く引き離してやり過ごさきゃ…」
そう言って少年の方へ振り向いた瞬間、
ザグッ
「い"ッ…ぁ!」
右目上、額が裂けて血が舞った。少年の顔が驚愕一色になる。
咄嗟に鬼の方を見ると、あの髪を蠢かしてニヤァと嗤っているのが見えた。
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文学少女(プロフ) - ありがとうございます!まだまだ至らない所があるかと思いますが、これからも宜しく御願いします! (2019年6月9日 21時) (レス) id: 2d20336b29 (このIDを非表示/違反報告)
鮭本 - コメント失礼します。とても読みやすくて面白いです!無理しない程度に更新頑張ってください!応援してます!! (2019年6月9日 20時) (レス) id: 17f131f64f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文学少女 | 作成日時:2019年6月4日 18時