ひとりかくれんぼ 14 ページ33
中『オラ、悪霊野郎、掛かって来いよ』
中原くんがクイクイ指を動かし、ぬいぐるみに取り憑いている悪霊に挑発する。
案の定、悪霊はキレた。
中原くんは其れを確認すると走り出す。床に設置された羅生門が展開された廊下目掛けて。
太宰くんの作戦はこうだ。
太『あの悪霊は見た感じぬいぐるみが憑代になっているせいか動きが限られる。どうやら前に進むしかできない様でね、其処を利用する』
その原理を使い、先ずは足が速い中原くんが挑発し、廊下まで誘導する。
中『来たぞ太宰ィ！』
太『さっすが中也ァ！牧羊犬！！！』←
中『ンだとゴラァ！？憑れていかれろ！！死ね！！』←
太『悪霊とは嫌だ！』←
中原くんは『あ"ぁクッソ！』と叫び乍ら羅生門をジャンプで飛び越える。そしてそのまま私達に突貫してくるぬいぐるみ。
そしてそのぬいぐるみを芥川くんの羅生門で捕らえる。
芥『羅生門！！！』
芥川くんが叫んだ瞬間、羅生門がぬいぐるみを締め上げる。ギチギチに巻かれたぬいぐるみからは音程の外れた笑い声が弱々しく聞こえた。
私はぬいぐるみの握って居たカッターを刀で弾き飛ばす。カッターは乾いた音を響かせ、床を転がった。
そして動けないぬいぐるみに塩水を手順通りに掛け、儀式を終えようとした時だった。
芥『ゔっ⁉』
芥川くんが苦しみ出す。
『芥川くん⁉』
中『芥川⁉』
苦しむ芥川くんの身体には黒いモヤが纏わり付いている。そのモヤは徹底して芥川くんの首を締めて居た。
『まさか弱らせて芥川くんの身体に乗り移る気⁉』
私は刀を抜くとモヤを斬り払う。が、浅かったのかモヤは依然として離れようとしない。
『(もういっそのこと芥川くんごと斬らないと離れてくれない……！)』
唇を噛む。私が刀を八相の構えにした時だった。
芥『やめろ……ッ！』
『何を言って……⁉』
芥『このくらい、僕一人で何とか出来る…ッ！邪魔を、する、な……！！』
芥川くんの目は獰猛な獣の様な目だった。そして、
芥『未だに成仏しない下らん悪霊が……僕に、体を寄越せなどと、命令を…ッ、するな…！
僕に、命令するな！！！』
怒声と共に羅生門が展開される。その瞬間、悪霊に羅生門が食らい付き、飲み込んだ。
『そんな、ことって…』
中『彼奴…ほぼ根性で悪霊を……』
太『』←予想外だった
そしてその事件は、
芥『(バタッ)』
中『ちょ、芥川⁉』
芥川くんの気絶で幕を下ろしたのだった。
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大阪 - 更新ない…（泣） (2019年2月3日 14時) (
レス) id: 513b666ef4 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 更新きたー♪ (2018年7月25日 13時) (レス) id: a4c1fe7640 (このIDを非表示/違反報告)
かな - いいですね!それ！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: a4c1fe7640 (このIDを非表示/違反報告)
山吹桜 - 太宰さんでガシャドクロ、谷崎君でくねくね又はけてけてが見たいです。 (2018年6月3日 21時) (レス) id: 6d19b82d66 (このIDを非表示/違反報告)
文学少女(プロフ) - ありがとうございます！今は忙しくて更新出来ませんが落ち着いたら一気に書きます！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: 2d20336b29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文学少女 | 作成日時：2018年4月21日 16時
