運命視と黒傘【第五人格】 (ページ49)

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意識を飛ばしていた彼らは数分後に目を覚ました。

イソップとイライはひぃひぃ言いながら自室へと戻り、対して平気だったノートンは自室に籠り、鉱物調査を始め、ナワーブは揶揄ってきたリッパーをグルカナイフ片手に追いかけ始めたのだった。

「いたた…まだ感覚変な感じする気がする…ウジンは平気なの？」

范「ん？嗚呼。然りとて気にはならん。まぁ、それでも違和感はあるな」

無咎はトゥナを背負いながら呟いた。

「凄いねぇ！あ、美智子さんならもっと長時間座れるんじゃない？」

范「確かに、姐さんならそうかもしれんな」

途中出くわしたトレイシーがおんぶ楽しそう！と言って通り過ぎて行った。

トゥナがトレイシーに手を振り返すのを見届けた後、二人は談笑スペースに腰を下ろす。

「ところで、強盗してまでミニ無常を取ろうとした理由はなんなの？」

范「強盗って言うな、人聞きの悪い…いや、その、なんだ…俺はだな」

しどろもどろになる無咎。トゥナはキョトンとした顔で首を傾げる。

范「俺、は…存外、お前とバカをやったり、チェイスをしたりするのは嫌いではない。…だから、その、そのミニ無常とやらが居たら……お前はそっちにばかりかまけてしまう気がしてな…」

顔を逸らす無咎。語尾は徐々に羞恥心から自信なさげな小声になっていった。

范「と、とにかく！俺が暇な時は俺と遊ぶんだな分かったか！！」

半ば投げやりのように言い放つ無咎にトゥナは一瞬面食らった顔をしたが、直ぐににんまりとした笑顔を浮かべると無咎を弄り出した。

「何々？もしかしてミニ無常に嫉妬したの？やきもち焼いたの！？」

無「ち、違う！ええい、ニヤニヤするな！断じて！俺は！嫉妬など！！」

「素直じゃないなぁ～にへへ」

無「やめろそんな顔するな！お前写真家や傭兵、切り裂き変態紳士に言うなよ！！？」

ギャンギャン騒ぐ無咎と嬉しそうに笑うトゥナ。

それを遠くから見守る者達が居た。

納「…えっ……アレで付き合ってないんですか……？」←

謝「そうなんですよ…トゥナさんは超のつく鈍感ですし、無咎は不器用過ぎて奥手なので……」

占「うん、アレはまだ付き合ってないね、もう分かっています」←

納「見てるこっちがもどかしい……」

謝「まぁ、陰ながら応援致しましょう。あの二人はお似合いですからね」

占「そうだね。ところで……

さっきの范無咎のセリフバラしてもいいかい？」←

謝/納「「良いと思います」」←

結論:プライベートは筒抜け←