眼を開けて【学園文スト・ホラー】《中原中也》

のどがみさま 1 ページ17

あれから３日後。

あの後藤乃たちは国木田の計らいで食中毒にかかって早退した、ということになったのだ。
三人と教師(織田作)は自宅待機を言い渡されたのである。

中「てか食中毒って…もっとマシな嘘はねェのか！あの堅物メガネ！」←

太「まぁ、季節が季節だから的を射ているのではあるけれど…食中毒はねぇ…」←

中也と太宰は家にいてもやることが無いため、藤乃の家に遊びに来ていた。藤乃は文芸部で使う原稿用紙を買いに行き、因みに今食べているのはガリ○リくんである←

太「あ、でも食中毒で死ねるかも！」←

中「死ねるかアホ、この迷惑射出機」←

くだらないやりとりをしていると、突如玄関のチャイムが鳴る。

二人は顔を見せ合うと、玄関のドアを開ける。

森「やぁ！太宰くん、中原くん！」

太「どちら様ですか」←

中「参拝客の方ですよね？本殿は隣っす」←

森「酷くない！！？」←

学園の理事長、森鴎外が立っていた。彼の傍には夏物のドレスに身を包んだエリスが立っている。

森「嗚呼…やっぱり私の味方はエリスちゃんだけだよぉ〜」

エ「リンタロウキモい」←

森がエリスにクリティカルダメージを与えられた後、呆れた太宰が口を開く。

太「何しに来たの？ここ八坂さん家だけど。森さん参拝目的じゃないよね」

森「嗚呼、それね。ともかく中に上がらせて貰ってもいいかな？何しろ暑くて暑くて…」

中也と太宰は渋々二人を中に引き入れた。

中「で、何か？」

森「いやなに、最近新しく土地を買ってね？」

太「いや、スケール」←

中「土地買うんならもっと学園設備充実させて下さいよ、藤乃が文芸部が使ってる三階小部屋、エアコン無くて辛いって言ってるンすよ」←

森「検討しとくから！聞いて！？…ゴホン、土地を購入したのは良いが、山の方にある神社があってね？妙な噂があるのだよ」

太「妙な噂？」

太宰が高そうな壺に手を伸ばしかけたエリスをさり気無く捕まえると、胡座をしている自分の足に座らせ、折り紙を取り出す。
エリスは折り紙に興味が完全に移ったらしく、鶴やら何やらを折って遊びだした。

森「何しろ、"子供は神社に近付かないように"という決まりと"大人になるまで行っては駄目"というものなのだよ。そんな噂がある場所だから、私エリスちゃんに危害が及ばないか心配で」

太「分かった、八坂さんに話しときます。…因みに、何のために土地を？」

森「エリスちゃんとの別荘をね？」←

太宰の顔が歪む。

太宰が森を蹴っ飛ばした←

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