姦姦蛇蜾 4 ページ11
「はぁっ…はぁっ…!」
中「っ、こっちで合ってるんだよな!」
太「このまま真っ直ぐ!巫女さんが通るっていう道だから合ってる!」
四人は全速力で走っていた。
あと少しで例の場所、という時だった、
チリンチリンチリンチリン!!!
物凄い鈴の音が鳴り響いた。
続いて男子生徒と思われる悲鳴が響き渡った。
急いで向かうと、破壊された柵が目に入った。すると、例の男子生徒が走ってきた。
「貴方達!!早く出なさい!!」
中也はジャンプすると、乗り越えかけていた二人を纏めて後方の織田作に投げた。
B「A!早く!!」
A「何だよアレ!何なんだよ!?」
上手く登れない彼を、中也が無理矢理引き上げ、引きずるように来た道を戻り出した。
振り向こうとする中也を、藤乃の厳しい声が阻止した。
「見たら駄目!!そのまま前を向いて走りなさい!!!」
初めて聞いた彼女の怒声に、皆真っ直ぐ前を向いて走り続けた。
☆ ☆ ☆
宿舎に戻ると、教師たちが一斉に集まり、色々な言葉を掛けてきた。
しかし、藤乃は無視してリーダー格の男子生徒に近付いた。
A「な、何だよ!?」
パンッ
藤乃が、リーダー格の男子生徒の頬を叩いた。
A「ッ、何すんだテメェ!!」
男子生徒は頬を抑えながら震え、怯えたながらも怒声を上げた。
すると、藤乃がダンッと床に足を叩きつけた。
「この大馬鹿者が!!!!」
その大音声に皆が動けなくなる。
中也は怒りに震える藤乃がまるで、かつて大奥を作り、武芸に秀でていたという乳母子のように見えた。
「そのような口を叩く気力があるのなら、少しでも反省して頭を下げるが良ろしい!…私だから良かったものの、私の叔父なら貴方、今頃首を飛ばされますよ」
藤乃のその言葉に、部屋の温度がサッと下がった。
国「や、八坂…」
「大声で叫んでしまい、すみませんでした。局に愚か者には強く制せよと教わった故」
国「そ、そうか……(つぼね)?」
藤乃は男子生徒たちを一瞥すると、呟いた。
「今回のお咎めはココまでに致しましょう。本当のお咎めは、私の叔父と共に致します。ゆめゆめ、忘れぬように」
藤乃は中也たちの方に振り向き、言った。
「叔父さんを、八坂霽雲を呼んでください。
明後日、決行したいことがあるので」
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大阪 - リクエストで、学校七不思議か、てけてけお願いします! (2019年4月10日 16時) (レス) id: 513b666ef4 (このIDを非表示/違反報告)
文学少女(プロフ) - はい。一応文スト、という世界線なので、名も少し変化するかと判断して感じを変えました。それとリクエストありがとうございます!調べた後、書かせていただきます! (2019年4月10日 0時) (レス) id: 2d20336b29 (このIDを非表示/違反報告)
秦弓月(プロフ) - 安倍晴明の漢字が違うのは検索避けですか? また、リクエストで「22時48分の足音」と「のどがみさま」をお願いします。 (2019年4月9日 23時) (レス) id: deabd34961 (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - 続編だ!応援してます!この作品大好きです! (2019年2月17日 19時) (レス) id: aea70470cb (このIDを非表示/違反報告)
新羅 - 続編おめでとうございます!楽しんで読ませてもらっています! (2019年2月16日 11時) (レス) id: 86749cca2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文学少女 | 作成日時:2019年2月3日 15時