第八話 ページ9
彼女は黙ったまま嗚咽を抑えるように呼吸をする
優しく背中を摩ってやると暫くして少し落ち着いた
「……嫌になったの。」
「何がだ?」
「…私、ミヒャに釣り合ってないよ。一般人だし、取り柄だってない」
「誰かがお前にそう言ったのか?」
「違う、私がそう思ったの」
「周りの目なんて気にするな。俺はお前が一番だ。取り柄なんか無くたって俺はAを愛してる」
その言葉を聞いて安心したのか彼女の強ばっていた肩から力が抜けた気がした。
優しく抱きしめてやると彼女の頭が埋もれているカイザーの胸元がじんわりと濡れた
「おいおい、せっかく泣き止んだのに」
「うぅ…ごめんなさい。…ミヒャ、練習は?」
「まだ時間はあるから大丈夫だ。お前が落ち着くまでこうしてる」
「……ミヒャ、ごめんね。」
「謝るな。すぐ謝るところはお前の悪い癖だな」
「ごめ……ありがとう、ミヒャ」
「あぁ、それでいい。俺の可愛いA?」
「………で、仲直りしたと?」
「あぁ、今回も俺のSchatzが迷惑をかけたな。」
今日は午後からの練習
あの後無言で帰ったカイザーと戸惑うA
カイザーのあの状態では話し合えるのかすら不安だったが、どうにか和解できたようだった
ついこの前までズカズカと不機嫌そうに歩いていたのに対し、この日カイザーは鼻歌を歌いながら練習場に来た。
メンバーの皆は「あぁやっと仲直りしたんだな」と安心したように、疲れた顔をさせたままほっとしていた
「Aに言っといてくれ。次喧嘩した時は後先考えず家飛び出すなって」
「俺もそうしてほしいんだがな。まぁ何処にいるか探す手間が省ける点はいいと思ってる」
「いや俺の苦労も考えて欲しいんだけど?!」
体調崩したので更新できました
これはいいことなのか(?)
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沙羅(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新待ってます! (4月7日 0時) (レス) @page21 id: e669b9fbcc (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 神かよ!!!!!!! (8月24日 9時) (レス) @page15 id: 097fc38870 (このIDを非表示/違反報告)
YUY - うわ最高 この作品のみひゃ最高すぎてまじ神(語彙力皆無)更新待ってます!頑張ってください!! (2023年2月19日 11時) (レス) @page12 id: 2b504e2cbc (このIDを非表示/違反報告)
悠 - カイザー優しい♥️ 最高ですか? (2023年2月14日 17時) (レス) @page9 id: 1f3484379a (このIDを非表示/違反報告)
悠 - ヤバいヤバい続きが気になるーーーーーー (2023年2月5日 22時) (レス) @page6 id: 1f3484379a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかお2号 | 作成日時:2023年2月5日 2時