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- 赤 ページ10












胸元に感じる感触で、目が覚めた。


寝ぼけながら、うっすらと目をあけてしたに目線を落とすと、愛しい恋人の姿。

胸元に唇を当てては、あぁでもない、こうでもない、と試行錯誤しているらしい。







「(…まって、かわいすぎひん?)」







これはもしかしなくても、おれにキスマークをつけようとしているのでは無いか。


何度も何度も口付けては、首を傾げて。あぁ、またお得意の山篭り。こんなときまで発揮してしまうやなんて、愛おしいがすぎるって。




最後、エイッと今までとは違う勢いで吸うと、上手く付けられたのか、ニコニコと笑いながらそこに目を落とす。









「…やっとつけれたん?」
「ひゃぁっっっ…!?!!」








もう我慢ならなくて、突然声をかけると、これまた可愛い声を出して、驚いた。

あぁ、かわいい。こんな可愛い子が、おれのやなんて、信じられへん。







「お、起きてたん…??!」
「んー、起きたの。神ちゃんがなんか可愛いことしてるから、」

「で、つけれたの?神ちゃんのってシルシ、」
「…ん、つけれた…」


伏し目がちで恥ずかしがりながらそう言う姿にもう耐えられなくて、ギュゥッと抱きしめた。



「んん、くるし、っ」
「はぁ、もぉ、かわいすぎる…!」


「ずっとつけたかったん?」
「、ん、つけたかった…やっと、つけれた 」






ヘラッと笑いながらシルシを愛おしそうになぞる愛おしい人に、もう限界。






さあまた、ながーいながい、夜が始まる。
















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作者名: | 作成日時:2023年3月9日 10時

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