つれがヒモでして [青] (ページ34)

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ヒモ男34 ページ34

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1ヶ月後---

『お綺麗ですね笑』

「いやいやそんなことは...笑」

『喜ぶと思いますよ？花嫁姿を見た瞬間顔を赤くされる方が多いですし..』

「うちのは...どうでしょう笑」

まさか、こんなにも早く式を挙げることが出来るなんて思ってもなかった

鏡に映る自分は、なんらかの魔法がかかってる

幸せって言うのかな？これって

ｶﾞﾁｬｯ))

「あ、流星」

藤井「めっちゃ綺麗にしてもらってるやん」

白いタキシード姿の流星
ポケットに手なんか突っ込んじゃって...

でもなぁ、なんなんでしょうかね？

王子様にしか見えません

旦那バカでしょうか？笑

『では、行きましょうか？』

「あぁ、もうこんな時間か...」

なんて渋々椅子から立ち上がり部屋を後にした

会場までの道は流星と話した

藤井「そない緊張せんでも、ざっと350人くらいやろ？」

「その3分の2以上が流星関連の人なんだけどね」

藤井「あぁ、ごめんごめん。
まぁ、Aは綺麗やから恥ずかしがることない」

「そのせいでお父さんはあたしと一緒にバージンロード歩きたくないって言ったんだからね？」

藤井「だからごめんやって笑」

異例の新郎新婦一緒に登場...

なんか、私たちらしいのかなんなのか...

扉の前まで来ると、心臓の音がさっきの2倍ほど早くなった

藤井「大丈夫か？笑顔えらいことなってんで」

「う、うるさいわね! 最初の時はこんなに大きな会場じゃなかったもの」

藤井「だからごめんやって」

「もう...」

藤井「A、こっち向いて」

「なに？...ｯ!?」

私の頬に感じた柔らかい感触

藤井「これで緊張せんやろ」

「誓いのキスはまだですよ？」

藤井「おまじないやって笑ノーカン」

「はいはい」

いつまで経ってもこのマイペース感は変わらないんですよね、これからも

『では、お時間になりましたので、開きますよ？』

「はい」

藤井「A」

「なに？笑」

藤井「俺を、拾ってくれてありがと」

「こちらこそ、拾わせていただきありがとう」

"では、新郎新婦のご入場です"

藤井「行くで？笑」

「分かってます笑」

そう言って私は、彼の腕に自分の腕を絡めて赤い絨毯の上へ足を出した...

END