32 ページ33
.
そして当日。
ギリギリまで悩んだ挙句、
行き当たりばったりで決めることにした。
ジェヒョンとは空港で待ち合わせ。
次の日朝イチだから、前乗りするために夕方集合にした。
いつもの待ち合わせる場所でジェヒョンを待っていると、
なんだかすっっっごく可愛くてオシャレな人が向こうから歩いてくる。
ジェヒョンっていうのは分かる。
だってもうすでにかっこいい。
いつも私の家に来るときのジャージ姿とは全然違う彼に、またちょっと心を持っていかれそうになる。
「あんた…」
「なに。変？」
「いや、めっちゃ似合ってる…世界一カッコいいわ、マジで」
「…」
「え、照れてんの？」
なにそれ。と笑ってチェックインカウンターに向かうジェヒョンを私も夢中で追いかける。
ちょっと顔赤いくせに。あとえくぼ様もいらっしゃってますよ。かわいいなあ。
無事2時間ほどで済州島到着。
一旦ホテルに荷物を置いて散歩することにした。
ジェヒョン、ほんとは部屋でゆっくりしたいはずだけど、こういうとき付き合ってくれる。
ジェヒョンの実家はお金持ちだから済州島はあんまり珍しくないみたいで、ずっと真顔。
「ジェヒョンやっぱり帰る？」
「なんで？あ、モモ海だよほら」
「え？どこ…あ、ほんとだ」
少し歩いて浜辺まで行って2人で腰掛けると、なんだか感傷的な気分。
彼氏欲しいなあ。結婚もしたい。
好きな人とこんな風に海を見たい。
でもこんなに出張続きでしかもバディーが男だなんて、彼氏絶対嫌だろうな。
だけど横はジェヒョンじゃないとやりにくい。
だからこれは変わらなくていい。
ずっとずっとジェヒョンと一緒がいい。仕事は。
私は当分彼氏なんて持つ資格ないな。
寂しい。寒いし。
「ねえ」
「ん？」
「自分にもし彼女ができてさ」
「うん」
「その子が出張ばっかりで、しかも一緒に行くのが男だったら、どう思う？」
「あー…」
「やっぱり嫌だよね？」
何か言いたげに無言で海を見つめるジェヒョン。
言いたいことがあるならはっきり言えばいいのに。
「別に？仕事だし仕方ないって思うだけ」
「疑いたくならない？」
「ならないねえ、多分」
「だってさあ。私たちみたいに健全でいられるわけじゃないし」
「疑うくらいだったら別れる。信じられないなら終わり」
ジェヒョンっぽい。超正論。
最近、ジェヒョンがかっこよく見えてしまうことが増えた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1338人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハリ(プロフ) - みいなさん» ありがとうございます(TT) あんなイケメンのいる会社で出張が済州だなんて相当ホワイトだな、と書いててすごく思いました。（笑） 来世…来世に期待しましょう…みいなさまが済州島にジェと出張にいけるように毎日お祈りします… お読み頂きありがとうございました！ (2021年5月22日 0時) (
レス) id: 86d42c940d (このIDを非表示/違反報告)
ハリ(プロフ) - もゆさん» いやいやこちらこそお読み頂きありがとうございます(T_T) ジェペンの方に喜んで頂けたらもうそれだけで…それだけで十分です(TT) リアコしましょう、リアコ最高！（笑） こちらこそ本当にありがとうございました(Ｔ＿Ｔ) (2021年5月22日 0時) (レス) id: 86d42c940d (このIDを非表示/違反報告)
みいな(プロフ) - ああ〜〜〜〜めちゃめちゃ最高でした；；ジェヒョンとジャニさんがいる会社に私も就職したい…一緒に済州島出張行きたいです…；； (2021年5月18日 16時) (レス) id: 6dadd51152 (このIDを非表示/違反報告)
もゆ - あの、本当に素敵な作品をこの世に生み出してくださってありがとうございます、、(号泣)私はジェヒョンペンなのですが、ジェヒョンがリアルに一般人やったらこんな感じなんやろなっていうのがもう忠実に表現されてた作品でリアコ感情が爆発してます！有難うございます！ (2021年5月17日 23時) (レス) id: a156f1d191 (このIDを非表示/違反報告)
ハリ(プロフ) - れれれさん» コメントありがとうございます！こちらこそありがとうございました〜！！（＾ν＾） (2021年5月12日 14時) (レス) id: 86d42c940d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハリ
| 作成日時：2021年4月18日 10時
