雑用の対価(速水) ページ48
｢ぷはーっ！ごちそーさん！｣
余すことなく全てを食べ終え、満足気に伸びをした衣装さん。
余程気に入ってくれたのか、俺の料理一つ一つの感想を口にしては褒めちぎってくる。
｢ひっさびさにまともなご飯だったわ！｣
｢そりゃ良かったです｣
当然俺も悪い気はしなかったのでとりあえず笑顔を返しといた。
最も、ゴミ山思い出して上手く笑えなかったけど。
すると彼女は外していた眼鏡を再度掛け直すと、今度は俺の方を向いて椅子に座る。
これは相当な美人と見た。
｢紹介がまだだったね、あたしは周 華澄(あまね かすみ)！姉さんって呼んで！｣
｢あ、速水です。よろしくお願いします｣
手を差し出され、戸惑いながらに俺も手を伸ばせば強引に掴まれた。
見た目同様かなり活発なタイプらしい。
というかやっぱり呼ばせてたのか。
どうせ姉さんなら名前言う必要なくない？
｢いやーにしても急にごめんね！普段手伝ってくれるのが熱出しちゃったもんで人手足りなくてさ！｣
もうちょいで餓死するとこだったわ！
なんて言いながら、俺の背中をばしばしと叩いてくるあま……姉さん。
痛いしシャレになってないぞそれ。
成瀬がいかにこの性格に侵食されてるのか分かるな。
｢それはいいんですけど……俺は何をすれば？｣
｢家事！と、あ、あの部屋見た？｣
｢あのゴミ……リビングですか？｣
ついゴミ山と言いかけて口を閉じる。
だが遅かったようで、姉さんは笑いながらゴミ山を認めていた。
いやそこは怒ってくださいよ。
性格カオスか。
｢あそこを片付けてくれたらもう十分！もちろん見合った給料は出すから！｣
んじゃ頼んだ！
それだけ言うと、また背を向けようとする姉さん。
その動きを、俺は声をかける事で止める。
｢その、給料とかそういうのはいらなくて。頼みがあるんです｣
｢頼みって？｣
俺の言葉に、彼女は身体全体をもう一度こちらに向け直した。
成瀬も見つめる中意を決し、無茶を承知で口を開く。
｢俺に、衣装の事教えてくれませんか｣
｢……｣
黙り込んだ姉さん。
遠回しに促されているような気がして、そのまま話を続ける。
｢てんで素人ですけど、少しでも知識が、技術が欲しいんです｣
一から全部とは言わない。
小さな事でもなんでもいい。
ただ幸の、太一の助けになれるなら。
｢何ならここで作業を見るだけでもいいです。その為なら雑用でもなんでも。だからお願いします｣
俺に力を貸してください。
そう言って、全力で頭を下げた。
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祐(プロフ) - 梨さん» 同じ推しの方に出会えてポンコツ厨の私大歓喜です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ いいですよね.........え、おま、監督に惚れ、ちょ、チョロ〜！！ってなった瞬間彼が推しになりました(昇天) (2018年8月12日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - おんぷさん» コメントありがとうございます！グダグダで薄っぺらくならないよう気をつけてるのでそう言って頂けると励みになります！応援感謝です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - アイトさん» コメントありがとうございます！この作品に時間を割いて下さった上に面白いと言って貰えてとても嬉しいです！頑張らせていただきます＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 2時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - まさかの最推しが同じでとても嬉しいです……ポンコツ尊い(クソコメ失礼します) (2018年8月10日 1時) (レス) id: f85cb309ef (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 毎回、更新のたびに楽しく読ませていただいております！ペースがゆっくりな分、内容が濃いし面白いので、このまま続けて欲しいなと私は思います！これからも頑張って下さい。応援しております！ (2018年8月10日 0時) (レス) id: 7e9d265bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年7月19日 1時
