出迎え ページ22
オーディションの日からはや一週間。
初の入寮日という事で、俺と綴は新生夏組を迎えに、二人で集合場所であるMANKAI劇場へと向かっていた。
｢はぁ……｣
隣でちょくちょく聞こえてくるため息を耳にしながら、重い足取りの綴に並んで歩く。
何故劇場まで迎えに行く事になったかというと、それは先日、劇団にかかってきた一本の電話が原因だった。
『え、天馬が一人で？』
『うん。案内してあげてって』
電話の相手は天馬のマネージャーである井川さんで、なんでも急用により天馬を寮まで送る事が出来なくなったらしい。
申し訳ないが、途中からでいいので迎えに行って欲しいとの事。
『一人で来ればいいのに』
『住所は教えたし、道も簡単だから分かると思うんだけど……』
夕飯時だったのもあって、話を聞いた皆はそれぞれ疑問を口にする。
その中でただ一人、皇天馬という人間を知っている俺だけは井川さんの意図が理解出来ていた。
(方向音痴ね……)
きっと日頃から散々天馬に振り回されてるんだろう。マネージャーも楽じゃないな。
『俺行きますよ。すぐそこですし』
天馬の名誉を守ってやるべく、方向音痴の単語が出るより先に俺は自ら名乗り出た。
そしてどうせなら劇場で一度全員集合しようという監督さんの提案もあり、俺達は現在進行形で劇場に向かっている訳だ。
｢はぁ……｣
ちなみに綴のため息は一成に会うからであり、同行しているのは単に手が埋まっていた監督さんの代理である。
｢ごめんな、付き合ってもらっちゃって｣
謝る俺に、これでもかと首を振る綴。
まぁ逆にここで本当だよなんて返せるの至さん位だろうけど。
｢初めは俺一人でもいいと思ったんだけど、流石にあのメンバーは纏められそうになくてな……｣
幸と天馬が喧嘩するとして、それを止めに入って二次被害を受ける椋と気にせずチャラついてる一成。
ここまで想像した所で、確実に俺の手には負えないと瞬時に判断した。
｢いくらAさんでもあのメンツに一人は無謀っすよ……｣
流石綴さん話が分かる。
｢その点綴なら俺も安心だわ。優しいし面倒見いいもんな｣
もしこれがシトロンさんだったらと思うと怖くて怖くて。助けが欲しくて呼んだのに更に手に負えない人来ちゃったみたいな。
あの時近くにいてくれてマジでありがとう綴。
｢やっぱ普段で慣れてますからね｣
｢お詫びに今日の歓迎会、綴の好物作ってやるからさ｣
｢よっしゃ｣
ガッツポーズに俺までなんか嬉しくなった。
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祐(プロフ) - 梨さん» 同じ推しの方に出会えてポンコツ厨の私大歓喜です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ いいですよね.........え、おま、監督に惚れ、ちょ、チョロ〜！！ってなった瞬間彼が推しになりました(昇天) (2018年8月12日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - おんぷさん» コメントありがとうございます！グダグダで薄っぺらくならないよう気をつけてるのでそう言って頂けると励みになります！応援感謝です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - アイトさん» コメントありがとうございます！この作品に時間を割いて下さった上に面白いと言って貰えてとても嬉しいです！頑張らせていただきます＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 2時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - まさかの最推しが同じでとても嬉しいです……ポンコツ尊い(クソコメ失礼します) (2018年8月10日 1時) (レス) id: f85cb309ef (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 毎回、更新のたびに楽しく読ませていただいております！ペースがゆっくりな分、内容が濃いし面白いので、このまま続けて欲しいなと私は思います！これからも頑張って下さい。応援しております！ (2018年8月10日 0時) (レス) id: 7e9d265bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年7月19日 1時
