ポーカーフェイス ページ34
皆に協力して貰い、なんとか布団を片付けた後。
談話室にて皆から三角の話を聞いた俺は、床に三角を正座させ説教していた。
「二階からダイブは?」
「危ないからしない!」
よし。
「壁は?」
「走らない!」
よし。
「人のおにぎりは?」
「おれも食べる!」
違う!食べるな!!
もう何度言ったら分かるのこいつ無理もう誰か助けて!!
「アホくさ」
「いつから保育園になったんだよここは……」
いつまで経っても言い間違える三角と粘る俺に、幸と天馬からの毒が吐かれる。
そうは言うけどお二人さん。
流石に二階から飛ぶと思わないじゃん?
俺超怖かったんだからね?死ぬかと思ったし。
いや実際死んじゃってんだけど。
「とにかく、三角は後で洗ったシーツ干すの手伝う事」
「分かった〜!」
ほんとに分かってんのかなぁこいつ。
ばっくれたら夕飯抜きにしてやる。
「でも、もっと早く言ってくれればよかったのに」
「監督の言う通りです!」
考えていると、ソファーに腰掛けていた監督さんと支配人にそんな事を言われた。
もちろん本編的に黙ってたなんて言える筈もなく、適当な言い訳を口にする。
「すみません。俺としても三角は秘密兵器だったんで、稽古前に紹介して皆を驚かせようと思ったんですけど……」
「僕達が先回りしちゃったんですね」
話を先読みしてくれた椋に頷きつつ、俺は「でも」と付け足した。
次いで監督さんの方に顔を向ける。
「三角の腕を見抜くなんて、流石監督さんですね」
まぁ俺がいなくても本編通り監督さんは三角を勧誘してたんだろうけどな。
笑いかける俺に、対する監督さんは控えめな笑顔を浮かべる。
「私も三角くんの運動神経は使えると思ったし、何よりAくんなら何か考えがあるんだろうなって思ってね」
「まぁ……考えって程じゃなかったですけど、技術に関しては保証します」
頭を撫でると、嬉しそうに目を細めた三角。
そんな彼を見ながら、俺は心の中で自分に落ち着くよう唱える。
……危ない危ない。
もう少しで監督さんの言葉に顔赤くなるとこだった。
俺なら考えがあるって、それじゃまるで俺の事をよく知ってるって遠回しに言ってるようなものじゃないですか無自覚こえー!
唯一察した真澄が俺を睨んでるこえー!!
「コロス」
いや口に出ちゃってますよ?
大体、真澄はどうしてそこまで俺と監督さんを引き離そうとするのか。
別にそんな事しなくても、俺は絶対監督さんの事を好きにならないってのに。
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祐(プロフ) - 梨さん» 同じ推しの方に出会えてポンコツ厨の私大歓喜です\( 'ω')/バッ いいですよね.........え、おま、監督に惚れ、ちょ、チョロ〜!!ってなった瞬間彼が推しになりました(昇天) (2018年8月12日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - おんぷさん» コメントありがとうございます!グダグダで薄っぺらくならないよう気をつけてるのでそう言って頂けると励みになります!応援感謝です\( 'ω')/バッ (2018年8月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - アイトさん» コメントありがとうございます!この作品に時間を割いて下さった上に面白いと言って貰えてとても嬉しいです!頑張らせていただきます\( 'ω')/バッ (2018年8月12日 2時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - まさかの最推しが同じでとても嬉しいです……ポンコツ尊い(クソコメ失礼します) (2018年8月10日 1時) (レス) id: f85cb309ef (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 毎回、更新のたびに楽しく読ませていただいております!ペースがゆっくりな分、内容が濃いし面白いので、このまま続けて欲しいなと私は思います!これからも頑張って下さい。応援しております! (2018年8月10日 0時) (レス) id: 7e9d265bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祐 | 作成日時:2018年7月19日 1時