自信をもって ページ11
｢正確には苦手だった、のが正しいけど｣
頬をかいて照れる俺に、目を見開く椋。
何やら疑われているけど本当の事だ。
実際高校までは家庭の事情もあってバリバリのコミュ障だったし、ただ仕事上話せるようになったってだけにすぎない。
｢……そんな風に見えないです｣
｢まぁ、今は多少話せるからな｣
特にこの世界じゃ、お前らの事を一方的とは言えよく知ってるし。
本当の初対面と情報がある初対面じゃ全然違うってここに来てよく分かったから。
｢僕も、そんな風になれたらいいんですけど｣
きっと僕には無理だろうな。
余程自信が無いのか、そう小さく呟いた椋。
思えば本編でも、彼は登場当初こうやって塞ぎ込んでいるシーンがよくあった。
今は大分違うけど。
｢俺は椋なら大丈夫だと思う｣
｢え……｣
俺の言葉に、俯く淡い桃色の髪が揺れる。
次いで不安げなその瞳がまっすぐ俺に向けられた。
｢だって今日ここまで来たじゃん｣
人と話すのが苦手なのに、本当は凄く怖がりなのに。
｢変わろうと思って、勇気出してここ来たんだろ？｣
俺なら多分、行こうと思う前にやっぱ無理って諦めてたと思う。
椋だってきっと何度も来るのを躊躇ったはずだ。
でも、今こうしてここにいる。
｢凄いよ、お前｣
｢……！｣
｢椋ならきっと変われるから｣
だから安心していい。
そんな意味合いを込めて、そのふわふわな頭に手を伸ばした。
かなり上からになったけど、こんな言葉生きてて早々言われることなんてないだろうし。
この位言われた方が椋としても自信が持てるようになるだろう。
現にほら、
｢僕、変わりたいです……！｣
さっきよりも全然いい顔してる。
｢春組のお芝居が凄く素敵で、僕もあんな風にかっこよく剣を振ってみたいって｣
｢あれは憧れるよな｣
｢お兄さんの事も、前に学校に来た時に見たので知ってるんです｣
｢あぁ、幸の手伝いに来た時か｣
椋にも声かけようと思ったけど結局できなかったやつ。
｢お兄さん、あの後学校中凄い噂になってたんですよ。学校に王子様が来たって皆｣
｢はは……微妙に嬉しくないなそれ｣
｢幸くんは皆に囲まれて大変そうでしたけど｣
｢うわぁ……｣
俺を恨んでる幸の顔が目に浮かぶ。
絶対それ脅しネタに使ってくるやつじゃん……。
もう学校に行くのはやめよう。
｢てか名前で呼んでいいぞ。お兄さんてのなんか慣れなくてさ｣
｢あ、はい！｣
それから監督さん達に呼ばれるまで、俺達は二人で話し続けていた。
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祐(プロフ) - 梨さん» 同じ推しの方に出会えてポンコツ厨の私大歓喜です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ いいですよね.........え、おま、監督に惚れ、ちょ、チョロ〜！！ってなった瞬間彼が推しになりました(昇天) (2018年8月12日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - おんぷさん» コメントありがとうございます！グダグダで薄っぺらくならないよう気をつけてるのでそう言って頂けると励みになります！応援感謝です＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - アイトさん» コメントありがとうございます！この作品に時間を割いて下さった上に面白いと言って貰えてとても嬉しいです！頑張らせていただきます＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年8月12日 2時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - まさかの最推しが同じでとても嬉しいです……ポンコツ尊い(クソコメ失礼します) (2018年8月10日 1時) (レス) id: f85cb309ef (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ(プロフ) - 毎回、更新のたびに楽しく読ませていただいております！ペースがゆっくりな分、内容が濃いし面白いので、このまま続けて欲しいなと私は思います！これからも頑張って下さい。応援しております！ (2018年8月10日 0時) (レス) id: 7e9d265bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年7月19日 1時
