一波乱終えて ページ3
｢神木坂さん｣
そう言って、俺に伸ばされる筈だった神木坂の手首を掴む丞。お前は俺の神だ！
｢なんの真似だ？丞｣
｢もうそろそろ戻らないと、時間ですよ｣
腕にある時計を見て、舌打ちをする神木坂。この後稽古でもあるのか、すぐに立ち上がると俺に背を向け歩き出した。
いや待てよ。これだけ迷惑かけといて何も言わずに行くのかお前ら。
｢言っとくけど、俺はアンタの所なんて入る気一切ないからな｣
こちらを振り向く神木坂を全力で睨みつける。お前みたいな奴の元で芝居やるなんて土下座されてもお断りだ。
そんな俺の言葉に何を思ったのか、はたまた何も思ってないのか。
変わらず薄気味悪い笑顔を浮かべたまま、胸ポケットからあるものを取り出す。
多分GOD座のチケットだろう。
常にそこに入れてるんだとしたらかなり気持ち悪いし、あんまこの人からは受け取りたくないんだが。
｢今回の詫びとしてこれをやろう。なに、そんなに否定しなくとも、これは運命だ。君は必ず私の元にやってくる｣
その強い意志に反してね。
最後ににやりと笑いかけ、晴翔を連れて歩き出す神木坂。今度こそ本当に別れなんだろう。
｢……ありがとうございました｣
神木坂の背を見ながら、俺はずっと背を支えてくれていた丞に礼を言う。あ、年齢的に丞さんか。
｢いや……お前こそ、悪かったな｣
申し訳なさそうに俯く丞さん。流石に優しいがすぎるぞそれ。
｢俺は別に。おかげで少しいい経験も出来ましたし｣
ストリートACTの練習になった事を伝えれば、途端に不思議そうな顔をする丞さん。
｢お前、変な奴だな｣
……お、おお。いざ丞さんにマジレスされると結構きついな。まぁ俺に言わせればあの神木坂の元で演劇してるあんたらの方が変な奴だけど。
｢MANKAIカンパニー、だよな｣
｢はい。皆頑張ってるんで、ぜひ見に来て下さい。それと、出来れば今日の事は内緒にして欲しいんですけど……｣
頭を下げると、不満そうながらも了承してくれた丞さん。問題は見てた人達だが……まさか動画とか撮られてないよな。大丈夫だよな！？
｢お前は……｣
｢はい？｣
一人焦っていると、丞さんに呼ばれる。
どうしたのかと聞いたが、すぐに何でもないと目を逸らされた。
｢気をつけて帰れよ｣
丞さんに頭を下げ、俺も寮へと歩き出す。
まぁ何にせよ無事困難は通り抜けたし、しかもGOD座のチケットまで貰えたし。
(運命……まさかな)
帰る途中、神木坂の言葉が少しだけ引っかかっていた。
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祐(プロフ) - こずめさん» お返事遅くなりました！(名前変わっててすみません)もう文章からこの作品を好いてくれてるのが凄く伝わってきます私も貴方様が好きですありがとうございます。夏組編もよろしくお願いします！ (2018年7月21日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました！本当ですか！？みかさんのA3!との出会いに関われたなんて嬉しいです！この作品書いてて良かったです・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - イオリさん» お返事遅くなりました！そう言って貰えて凄く嬉しいですヽ( ´ ▽ ` )ノ私も夏組大好きです！ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 翔香さん» コメントありがとうございます！大変お待たせ致しました！またこれからゆっくりではありますが続ける所存ですのでよろしくお願いしますヽ( ´ ▽ ` )ノ (2018年7月19日 16時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - Lilyさん» コメントありがとうございます！初期の頃からずっと支援してくださっていたなんて嬉しい限りですヽ( ´ ▽ ` )一応冬まで続ける所存ですので、これからも読んでやってくださいませ＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年7月19日 12時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年3月13日 10時
