残された四人 ページ17
咲也が真澄を説得し、二人が監督さんの部屋に行く事になった頃。
｢真澄、これ持ってけ｣
咲也を置き、一人監督さんの部屋へ向かおうとする真澄に声をかけた。
差し出したのは、小さく四角形に畳まれたタオル。中の膨らみは一緒に包んだ保冷剤だ。
｢赤かっただけとは言え傷つけたんだから、お前が責任もって治してやれよ？｣
念押しするように言うと、すぐに小さく頷いた真澄。基本いい子なんですよ彼も。
｢分かった。一生面倒見る｣
……ちょっと頭のネジが外れちゃうだけで。
そのまま全力で監督さんの部屋に直行した真澄と、それを追いかける咲也。
動きが早すぎて一瞬引いた。
｢すっかりいいコンビだよな｣
｢ロミジュリ効果かもね｣
優しい兄の目をした三人を微笑ましく見ながら、俺もまたコーヒーを入れ直し、二人がいなくなった広いソファーに腰掛ける。
あいつら、上手くやってるといいけど。
｢ところで、お前のその手際良さはなんなの｣
｢はい？｣
突如言われた至さんの言葉に、内心とんでもなくビビる俺。
そりゃあ先の展開何となく分かってますし。言うなれば預言者みたいなものですからね。
｢確かに。やる事がさり気なくて大人っていうか｣
｢んな大げさな｣
そう言ってくれるのは嬉しいけど、生憎俺セコ技使ってるしな……。せめて前の世界で生きてる内に言われたかった。
いやそんな尊敬の眼差しで見てくるな綴。
｢それで？お前はどうなの？｣
｢どうって？｣
｢恋愛とか｣
｢あー……｣
そう言えば皆の話聞くだけ聞いて、途中で席外したからな。
渋い顔をする俺に、反応よく食いついたのは綴とシトロンさん。
前者はともかく、後者は意外。
｢あ、それ俺も気になります！｣
｢ワタシもモテの秘訣を探るヨ！｣
｢いや秘訣って言われても。そもそも俺今も昔もモテてませんし｣
言ったらすごい剣幕で皆に睨まれた。
有難い事にファンは沢山いたけど、あくまでファンなだけで、向こうも恋愛はまた別だと思ってるだろ？
｢A、ウソはよくないネ｣
｢寝言は寝て言え｣
｢Aさん、今更そんな嘘通じません｣
何この人たち俺の話聞いてた？
それともあれ？新手のいやがらせかな？
散々嘘だの何だの言って俺を調子に乗らせて話盛らせて、そんで挙句の果てには悲しい事実が分かって｢ど、ドンマイ｣的な？きっつ。
こうなりゃ、早いとこ現実を分かって貰うしかない。
｢シツゲンタイムダヨ！｣
質問な。
あながち間違いでもないが。
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祐(プロフ) - こずめさん» お返事遅くなりました！(名前変わっててすみません)もう文章からこの作品を好いてくれてるのが凄く伝わってきます私も貴方様が好きですありがとうございます。夏組編もよろしくお願いします！ (2018年7月21日 23時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました！本当ですか！？みかさんのA3!との出会いに関われたなんて嬉しいです！この作品書いてて良かったです・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - イオリさん» お返事遅くなりました！そう言って貰えて凄く嬉しいですヽ( ´ ▽ ` )ノ私も夏組大好きです！ (2018年7月21日 23時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 翔香さん» コメントありがとうございます！大変お待たせ致しました！またこれからゆっくりではありますが続ける所存ですのでよろしくお願いしますヽ( ´ ▽ ` )ノ (2018年7月19日 16時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - Lilyさん» コメントありがとうございます！初期の頃からずっと支援してくださっていたなんて嬉しい限りですヽ( ´ ▽ ` )一応冬まで続ける所存ですので、これからも読んでやってくださいませ＼( 'ω')/ﾊﾞｯ (2018年7月19日 12時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年3月13日 10時
