フライヤー配り ページ46
｢ロミオとジュリアス、よろしくお願いしまーす！｣
監督さんの大きな声に負けないよう、俺達も道を歩く人に声をかける。
｢ロミオ……ロミオ＝モンタギューだって？｣
｢一緒に旅に出よう、ジュリアス！｣
初めは全くと言っていい程はけなかったが、途中真澄が劇を始めた事で、今では順調にフライヤーが減り出していた。
そして俺も、
｢お嬢様方、お忙しい所すみません。もしよければ貰って頂けないでしょうか？｣
一人よりも団体の、それも女性に目を向け足を止めさせる。
ティッシュなどの日常品に比べ、俺が今配ってるのはフライヤー、つまり紙きれだ。
ただでさえ需要が無い分、強引に渡すのはあまりよろしくない。
｢かっこいい……｣
｢わ、私も下さい！｣
おかげで減りも早いしな。
｢凄いねAくん！あんなにあったのにもうこんなに！｣
｢凄いですAさん！｣
｢絶対負けない｣
監督さんと咲也に褒められ、俺のやる気はどんどんと上がっていく。いいぞ真澄もその意気だ。
俺は素早く思考を巡らせ、どうすればいかに多くフライヤーを配れるかを考える。
｢ここは真澄とシトロンさんを中心に、まずは目を向けて貰う事を目標にしましょう。通行人の視線を奪えるならストリートACTでも何でもいいです｣
そして視線を集めた瞬間、すかさず皆でフライヤーを配る。
そんな俺の提案に納得したらしい皆は、勢いよく返事をして、すぐさま行動に移った。
真澄は乗り気じゃなかったけど、監督さんの｢頑張ろう｣の一言で異常なまでに意気込んでいる。
｢それじゃ、俺はもう少し先の方まで回ります｣
｢よろしくね！｣
監督さんの言葉を背に受け走り出す。
絶対全部配りきると、そう自分に言い聞かせて。
＊＊＊＊
｢よし｣
無事に全てのフライヤーを無くす事に成功し、急いで皆の元へと走る。
｢皆！そっちはどう、｣
監督さん達の姿を見つけ呼ぼうとしたが、その雰囲気はあまりにも暗くて。
俺は咄嗟に口を閉じつつ、皆の元へ駆け寄った。
｢Aさん！｣
咲也の声に皆が振り向く。
｢一応こっちは配り終わったけど、そっちは大丈夫……そうでは、ないな｣
視線を皆の手元へ落とすと、そこにはまだ大量に残ったフライヤーが。
何があったのか聞いてみた所、どうやらGOD座の二人組と揉めたらしい。
まずいな……あの二人には話があるのに。
｢すいません……俺、ちょっと寄る所があるんで行ってきます｣
皆には悪いと思いつつ、俺はその二人を探し始めた。
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夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花(プロフ) - Syuさん» いえいえ！ なるほど……あの二人の会話がすごく可愛くて癒されましたwはい！応援させてもらいます！ (2018年3月21日 0時) (
レス) id: f2643ccfd4 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - rin_arsmateさん» 申し訳ございません。早急に編集致しました。ご指摘ありがとうございます (2018年3月12日 22時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
rin_arsmate(プロフ) - 偽善者が犠牲者になっています。 (2018年3月12日 22時) (レス) id: 4f08260cf0 (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花さん» ご指摘して頂いた上に感想まで……！ありがとうございます！三角は凄く作りやすくて楽しいです。これからも頑張らせていただきますね (2018年3月12日 17時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花(プロフ) - Syuさん» いえいえ！あ、それと、凄く面白い作品ですね！！！本編を知っているからこそ不安にもなるし、支えていきたいのも舞台に立つのが怖くとも演技をやりたいって気持ちも凄く伝わってきて…めちゃめちゃ感動しました！個人的に綴と三角とのシーンがお気に入りですw (2018年3月12日 3時) (レス) id: f2643ccfd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年3月4日 17時
