嘘と本音 ページ18
まず大前提として、この世界が元はゲームである事、俺がこの世界の人間ではない事。
この二つだけは何としても隠す必要がある。
俺はあくまで原作通りに成長していく彼らを目の前で｢見届けたい｣だけで、横槍を入れるつもりは一切ない。
いやフラグとかじゃないぞ。……多分。
ただ速水Aという存在を誰も知らない分、俺の話はいくらでも融通が効く。
嘘混じりの実話ほど相手を騙せるものは無いからな。
(何にせよまずは挨拶)
俺は全員の視線を浴びながら、普段通り笑顔を浮かべる。役者の基本は笑顔から、だ。
｢最後は俺の番ですね。名前はさっきも言ったけど速水A。こう見えて今年21の成人済みです｣
｢え、速水さん二十歳超えてるんですか！？｣
真っ先に驚きの声を上げたのは監督さん。
続いて綴が｢てっきり同い年あたりかと……｣と呟く。
｢周りからもよく二十歳には見えないって言われるんですよね……｣
まぁ前の世界でも童顔役者って取り上げられてたし。老けたおっさんに見られるよりは何倍もマシだと思ってたら流石に言われ慣れた。
それはさておき、問題はここからだ。
頭の中で纏めた話を、少し間を置いてから話す。
あいつの顔を思い浮かべていたら、いつの間にか自然と悲しい表情が出来ていた。
俺は親友だと思うくらい、あいつと仲良いと思ってたんだけどな……。
｢Aさん？｣
監督さんに呼ばれ、我に返る。いつの間にか考え過ぎていたらしい。
｢あ、すみません。……実は俺、学生だった頃に事故で両親を亡くしていて、ずっと知り合いの人の元でお世話になってたんです。その人は俺以外にも沢山の人の面倒を見ていて、俺も息子同然に良くしてもらっていました｣
｢……素敵な方ですね｣
｢はい。けどつい先日、息子の一人が罪を犯してしまって……俺が気づいた時には既に、その場所も仲間も全て失ってました｣
｢Aさん……｣
｢せめて何か手がかりをとこの街に来たら……｣
｢ワタシ達に会ったワケね｣
｢はい。監督さんの話を聞いて、俺も演劇をしたいと思ったんですけど、そういう経験からか人前に立つことにかなり抵抗があって……やっぱり迷惑ですよね。舞台に立てない奴なんか雇っても｣
｢っ！そんなこと！｣
｢でも俺、誰よりも舞台が好きな自信があります。舞台に立つことは出来なくても、ここにおいてくれるのなら家事でも何でもするつもりです。だからお願いします。どうか、俺をMANKAI寮に置いてもらえないでしょうか｣
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祐(プロフ) - 時雨さん» お返事が大変遅くなり申し訳ございません。もしよろしければどの話か教えて頂いてもよろしいでしょうか？分かり次第すぐに編集しようと思います┏○ﾍﾟｺ (2018年10月3日 14時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 役不足っていうのは自分には役目が軽過ぎで満足できないなんて言うときに使う言葉ですよ (2018年9月10日 14時) (レス) id: cf954cb7db (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 漣凪さん» ありがとうございます！今は面白いの一言が続ける気力になっております。むしろ妄想して貰えるなんて嬉しさで爆ぜそうです。頑張ります！ (2018年3月3日 12時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
漣凪(プロフ) - とても面白かったです！ついつい自身でこの先の展開を妄想してしまいます(←変人)。更新頑張ってください (2018年3月3日 1時) (レス) id: 87e449a00b (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます！文字数制限に毎度ひいひい言っておりますが頑張ります (2018年2月25日 21時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐 | 作成日時：2018年2月23日 1時
