MANKAI寮 ページ15
「ここがMANKAI寮です!」
言いながら、嬉しそうに両手を広げる咲也。
その手の先には、俺が画面越しにしか見たことのなかったMANKAI寮がある。
「でかいな……」
春から冬までのメンバー、つまり二十人の男性に監督(プラスα)が住めるくらいの寮だし、それなりの大きさはあるだろうとは思ってたけど、これは流石に予想外だった。
多少遠くからでも見えるほど大きく立派で、改めて光熱費や水道代がかからないという設定の恐ろしさを知る。
(確か支配人は劇団七不思議って言ってたよな……)
案外実は請求されてないだけで裏では積み上げられてたりして。もしそうなら怖すぎて笑えないな。
左京お兄さんが驚愕のあまり一瞬で左京おじいさんになる未来が見える。想像したら笑った。
「うん。なかなか良さげ」
かなり失礼な事を考える俺の隣で、寮を見定めている至さん。第一印象としては相当気に入ったらしい。
寮を見上げるその表情はとても満足そうだ。
「ワタシの庭くらい広いネ!」
……その言葉が本当かどうかは置いとくとして。
「とりあえず談話室で話そうか」
「俺はアンタとならどこでもいい」
提案者である監督に従い、ついに寮内へと足を運ぶ。
それにしても真澄のラブアタックについて誰一人触れない辺り、春組と監督のスルースキルは既にカンストしているんだろう。
俺も早いとこ慣れたい。
玄関に入ってすぐに左。扉を開けた先にあるのは見慣れた家具とキッチンという、散々画面越しに見ていた談話室が視界全体に広がり、俺は感動のあまり謎の震えを感じていた。
聖地巡礼とは比べ物にならないほどの興奮が押し寄せてくる。
「我がMAMKAI寮へようこそ!」
「支配人!ただいま帰りました!」
うわ、本物の支配人だ……!ゲームの時と違って実際は結構老けて見える(失礼)
支配人の登場も相まって更なる感動を一人噛み締めていると、監督さんがこっちを振り返った。
「私もちゃんとみんなの事知りたいので、改めてお話でもしましょうか!今飲み物でも持ってくるのでゆっくりしてて下さい!」
「監督!私も手伝いますよ〜!」
「どうぞお構いなく」
そう言ってキッチンへと向かう二人に声をかけ、適当なところに荷物を置かせてもらう。とは言っても俺戦利品以外何も持ってないけど。
あとは優しい心くらい。ごめんなさいなんでもありませんでした。
1415人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
祐(プロフ) - 時雨さん» お返事が大変遅くなり申し訳ございません。もしよろしければどの話か教えて頂いてもよろしいでしょうか?分かり次第すぐに編集しようと思います┏○ペコ (2018年10月3日 14時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 役不足っていうのは自分には役目が軽過ぎで満足できないなんて言うときに使う言葉ですよ (2018年9月10日 14時) (レス) id: cf954cb7db (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 漣凪さん» ありがとうございます!今は面白いの一言が続ける気力になっております。むしろ妄想して貰えるなんて嬉しさで爆ぜそうです。頑張ります! (2018年3月3日 12時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
漣凪(プロフ) - とても面白かったです!ついつい自身でこの先の展開を妄想してしまいます(←変人)。更新頑張ってください (2018年3月3日 1時) (レス) id: 87e449a00b (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます!文字数制限に毎度ひいひい言っておりますが頑張ります (2018年2月25日 21時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:祐 | 作成日時:2018年2月23日 1時