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自分の短い人生を伝える。
生まれは織田の領地の一角だったこと、織田が故郷を占領したこと。逃げた先が他軍の土地で、武田軍に所属したこと。城下町で襲われて、ここに来たこと。
そして、強い武士になるために、城に戻ること。
｢…ここで生きていく術を教えてくれた姐さま、いつも傍にいてくれた紫苑、強い言葉で支えてくれた椿さん。今まで本当にありがとう。そして、ごめんなさい。
私は禿の『桜咲』ではなく、武士の『A』として生きていたい。もっと強くなって、誰も失わないように 自分の手で守り抜ける。武士として恥じない生き方をしたいの｣
私の拙(つたな)い語彙での話を、しっかりと聞いてくれた三人。
彼女達からすれば、たった今 裏切りの反抗声明を聞いたようなものだ。
帰る場所がある、そこへ帰りたい、ここにはいられない。
ここにしか居られない彼女たちを、自分は見放すような行動に出るというのだ。
気梅｢…ああ。もうこんな日がきてしまったかぁ。寂しくなるなぁ｣
｢…え？｣
気梅｢昨日の変容ぶり。月牙族、ってあたし初めて見た。一人で大人五人に向かって、見た目と違ってそんなかっこいい子だったなんて知らなかった｣
椿｢そうそう。瞬発力っていうの？人間を上回る運動神経と、子供故の身軽さで攻撃を受け流す技。身の危険よりその戦術には目を奪われた｣
紫苑｢血を吸って、って言ったけど。もうあんなこわい顔のAは嫌かな。いつものその可愛い顔でいてよね！｣
｢な、んで。私のこと、おこらないの？｣
気梅｢何言ってんの。こんなとこ、帰るとこがある子が居る場所じゃあないよ。アンタはここで穢れてないうちに帰る。なァに、迎え入れてくれるさ。Aがそんなに信頼を置いてる仲間なら｣
椿｢そうそう。私たちの気が変わらないうちに、善意を受け取っておきなね。早くしないと店から追い出しちゃうんだから｣
紫苑｢椿さんそれ、しれっと逃がす手伝いしてんじゃん｣
いつもの、なんでもない会話をするように。笑顔で、楽しそうに。私のことを肯定してくれる。大きな苦しい気持ちを押し殺して、私への応援を全力でしてくれる。
｢…あ、りがとっ……｣
人前で泣くのはいつぶりだろうか。一人でコソコソと故郷や城の仲間を思い出しては息を殺していたあれとは違う。
涙があたたかい。抱きしめてくれる彼女達からの熱が、涙をどんどんあふれさせる。
ああ、ここも『家族』と呼べる所になってしまったんだなあ。
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こむ - もう更新はしないんですか、、、、 (2020年12月11日 17時) (
レス) id: 1f65b2d6f9 (このIDを非表示/違反報告)
柊夜蝶(プロフ) - とっても面白かったです!更新頑張ってください!応援してます (2020年3月4日 17時) (レス) id: 0d3412a237 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ライ→みなみ(プロフ) - 鈴蘭さん» 閲覧ありがとうございます！信春さん押し！？私もです！！まだ全然出てないけど、登場まで少しお待ちください…！！ (2018年5月27日 9時) (レス) id: 7df48d7d67 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ライ→みなみ(プロフ) - ゆーゆさん» コメントありがとうございます！昌豊さん推しですか！可愛いですよね！！まだまだ主ちゃんと遊んでもらうので見ててください！ (2018年5月27日 9時) (レス) id: 7df48d7d67 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ライ→みなみ(プロフ) - 理衣さん» ありがとうございます！亀更新で申し訳ないですが、飽きずに見ていただけると嬉しいです！ (2018年5月27日 9時) (レス) id: 7df48d7d67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みなみ | 作成日時：2018年1月15日 8時
