創作章 第４章 ページ27
あれから、暑く寝苦しい夏を何度越えただろう。
寒さにも厳しかった。季節の移り目には高熱をだしたこともあった。
それでも、手を、体を動かさなければならなかった。
そうしないと、生きていけない所に連れてこられていたからだ。
吉原。花街。夜の街。
女郎や客の男共に酒を酌み、飯をつくり運び、至る所まで『掃除』もするようになった。
時は過ぎた。城下町で攫われたのが九つのとき。今は、すっかり酒酌みが染み付き、体付きも少しずつ女になってきた。齢十四となる年だ。
ここから逃げ出す算段なら、いくらでも考えた。だが、力がなかった。
ここで逃げ出す、歯向かうという行為が、どれほどに無残な死を遂げる事になるのかを目の当たりにしてしまったのだ。
耐える、耐えろ。機会は必ずある。
そう信じて五年が過ぎたのだ。この無駄にだだっ広い街の構造も、建物の階級や人脈、そしてここの特殊な制度も、この五年で八割は身につけた。
客｢っおい！酒だァ、酒を入れろーっ！！｣
女郎｢あらあらァ、まだ呑んでいくのかい？｣
客｢アたぼぅよォ！！俺を誰だと思ってんでぇ、天下の信長様の重臣だぜェ？！｣
女郎｢へえ、そんなにすごい方だったのかい！イイねぇ、あんたと結ばれる女は羨ましいねぇ｣
客｢だっはっは！！じゃあ、おめェを連れて帰ってやろうかァ？｣
女郎｢イヤだよ、信長様の重臣なんだから、あたいよりもっといい女にしときな｣
客｢違ぇねぇや！だっはっは！！｣
酒と女に溺れに来ているこんな奴でも、信長に仕えることが出来んのか。これはむしろ、信長の懐がでかいところを褒めるべきか、こいつの存在が信長の名を穢していると貶すべきか、天秤にかけれるな。
女郎｢あ、丁度いい。"
｢あいさ、姐さま｣
姐さまのもとで、虎視眈々と機会を覗う。
ここでの特殊規範
下働き(
一人一人に狐面が与えられ、面に描かれた植物に伴って名前を与えられる
基本的に雑務をこなす。部屋の片付けに始まり、料理の調達・製造、女郎の手伝い、そして『掃除』
複数人で動くこともあれば、単体で動くことになることもある
特定の遊女にひとり、世話係として付く
その女が女郎、湯女、花魁など役職が代わるにつれ、お付の者も一緒に連れそう。
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こむ - もう更新はしないんですか、、、、 (2020年12月11日 17時) (
レス) id: 1f65b2d6f9 (このIDを非表示/違反報告)
柊夜蝶(プロフ) - とっても面白かったです!更新頑張ってください!応援してます (2020年3月4日 17時) (レス) id: 0d3412a237 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ライ→みなみ(プロフ) - 鈴蘭さん» 閲覧ありがとうございます！信春さん押し！？私もです！！まだ全然出てないけど、登場まで少しお待ちください…！！ (2018年5月27日 9時) (レス) id: 7df48d7d67 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ライ→みなみ(プロフ) - ゆーゆさん» コメントありがとうございます！昌豊さん推しですか！可愛いですよね！！まだまだ主ちゃんと遊んでもらうので見ててください！ (2018年5月27日 9時) (レス) id: 7df48d7d67 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ライ→みなみ(プロフ) - 理衣さん» ありがとうございます！亀更新で申し訳ないですが、飽きずに見ていただけると嬉しいです！ (2018年5月27日 9時) (レス) id: 7df48d7d67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みなみ | 作成日時：2018年1月15日 8時
