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その後マサイさんがオシャレなレストランに連れて行ってくれた。
今日も個室のあるお店を予約してくれていた。
そういった気遣いが本当に嬉しい。
ハンデのある人間からしたら、他の人と対等に扱って欲しいという思いがある一方で、同じようには行かないこともある。隠したい時だってある。
マサイさんはそんな気持ちをわかってくれているような気がする。
今日はすごく楽しい。
本当はまだまだ一緒にいたい。
でも自分で決めたんだから最後にしないと…。
マサイ 「Aちゃん?難しい顔してるけどどうした?もしかして、口に合わなかった?」
A「あ、ごめんなさい。そうじゃないです。とても美味しいです。ちょっと考え事してて…。」
マサイ 「そっか。悩みとかあったらいつでも相談してくれていいからね。」
A「ありがとうございます。」
考えていることが顔に出てたみたいだ。
私は暗くなった雰囲気を明るくしようと話題を変えた。
A「そうだ!今日撮った写真って見せていただけますか?」
マサイ 「もちろん!こんなかんじー」
A「わぁ…。私ってこんな表情するんだ。すごく楽しそう。」
マサイ 「今日は素のAちゃんの姿が撮れたと思う。すごく綺麗だよ。撮影してる俺もうれしくなった。」
マサイさんの撮ってくれた写真は本当に綺麗だった。
こんなにも自然な表情が撮れるなんてマサイさんはきっと天才だ。
自分がこんな表情をしているなんて思ってもいなかった。
それだけ楽しめていたってことだ。
デザートまで食べ終え、マサイさんが行こうかと言い、お店を出た。
私がお手洗いに行っている間にお会計を済ましてくれていたみたいで驚いた。
本当に感謝しかない。
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作者名:yui | 作成日時:2020年7月27日 19時