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「参拝をしてくださいな。それからお茶でも飲みましょう」と小狐さんは言った。
三日月さんは所々間違えており、小狐さんに注意されていたが。
「お、参拝終わったのか」
「ん、獅子王くん」
後ろから砂を踏む音がすると思ったら彼だったのか。
獅子王くんも小狐さんと同じように、狩衣を来ている。バイトか何かなのかな？
私が不思議に思っていると、獅子王くんが察して答えてくれた。
「俺、ここの跡継ぎなんだ」
「え、すごい」
「そうか？まあ、だから色々と今から勉強しなくちゃいけなくてさ」
「へぇ〜、大変なんだね」
「………感心してる割には表情動いてねぇな」
「Aは表情筋が死んでるからなあ」
「何で勝手に答えてるんです、満月さん」
「俺は三日月だ」
そう言って彼は私の腰に手を回そうとしてきた。私はそれをかわして、小狐さんの方へと逃げる。
「あなや」
「可愛そうだなじっちゃん。ドンマイ」
「なんの慰めにもならん…………」
「とりあえず、お茶でも飲みましょうかAさま」
「そうしましょう、ティータイムですね」
「さて、参りましょうか」
「はい」
＊ ＊
グラスを持ち、お茶を口に含み喉へ流す。冷たくて美味しい。カラカラとなる氷がとても涼しげて心地良い。
社の隣にある御守りなどを売っている建物。その中の従業員スペースと呼ばれるところで私たちはお茶を貰っていた。
そしてそこでもう一度。今度は詳しく私と三日月さんの出会いの経緯を話す。
話を聞いていた小狐さんと獅子王くんは、少し苦笑いを浮かべた。
「────と、いうわけなんです」
「なるほどな〜。にしても、前世からの想い人かぁ」
「本当に彼女がそうなのですか？」
「ああ、俺の目に狂いはない」
「まあじっちゃんが自信満々に言うのならそうなんだろうよ」
「ですが………………」
小狐さんは納得いっていない模様。どうやら彼は私と同意見のようだ。
「俺からも一つ問いたい。獅子王、お前と俺の恋人との関係はどういうものだ？なんだか面識あるような口振りだったではないか」
「ああ、Aちゃんと俺同じクラスなんだ。ただそれだけ」
「成程」
「誰も、この人の言った“俺の恋人”には突っ込んでくれないんですね」
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名もない茶葉(プロフ) - みなつきさん» 好みと言って頂き嬉しい限りです！更新頑張ります、コメントありがとうございました＊ (2018年6月8日 17時) (
レス) id: f4334200be (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 初コメ失礼しますー！いつも楽しみに拝見させていただいてます♪とても私好みの作品で更新がいつも楽しみです！これからも頑張ってください〜！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: 3e3a2fbf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もない茶葉 | 作成日時：2018年5月22日 1時
