検索窓
今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:57,162 hit

6 ページ22

あれからというもの、私は獅子王くんと放課後一緒に帰るようになった。

と言うよりかは





「Aちゃん、帰ろ」

「う、ん?」





獅子王くんが毎回昇降口にて待機してくれるようになった。

同じクラスなのだからクラスで待っていればいいのに、と言ったのだが「まーなんでもいいじゃん?」とか言われてはぐらかされた。

なんでもいいわけ無いんだけど。



だからなのかは知らないが最近、三日月さんに会わない。

恐らく校門のところで待ってくれているはずなのだが、獅子王くんが壁になり、更に人混みの為見えないのだろう。

若しくは本当に校門の所で待たなくなったか。

有難いような、寂しいような。

………………何故寂しいと思った、私。






「────ちゃん、Aちゃん?」

「え、」

「あ、もしかして意識飛ばしてた?」

「うん。何も聞いてなかった………獅子王くん何か話しかけてくれてたの?」

「一応」

「ごめん」

「いいって、他愛のない話だから」






彼はそう言うとどこか嬉しそうに口を隠した。

?なにか私した?

暫く無言で歩いていくと、我が家が見えた。





「いつも、ありがと」

「いいや、じゃあね」

「うん、また明日」





彼に軽く手を振る。私はくるりと前を向き、フェンスに手をかけた。





* *




「ただいまー」

「おかえり」





母が私を出迎える。手を洗いに風呂場へと行き、その後制服から私服に着替えるため自室へ上がった。

二階にあるため、階段をのぼる。

廊下の突き当りにある部屋。そこが私の部屋。ドアノブに手をかけて、扉を引いた。






「はぁ〜…………ただいま」

「おかえり」

「うん」






私は帰ってきた声に返事をし、そのままベッドへ飛び込む。着替えようと思ったが、やはりベッド。こいつの魅力には負けてしまった。

ボフン、と音をたててそのまま突っ伏す。ふかふか、最高。

今日も疲れた。



……………………。

………………………………ん?


私今、「ただいま」って言ったら「おかえり」って声が帰ってきたんだよね。

私の部屋には誰もいないはず。兄も父も外にいて、母は下にて夕飯の支度。

それにあの声。落ち着きのある、聞き覚えのある声。

私は枕から顔を上げる。





「おお、やっと気づいたか。おかえり、A」





ちょっとまて、なんでお前が居座ってる三日月宗近。






.

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
91人がお気に入り
設定タグ:刀剣乱舞 , 三日月宗近 , 獅子王   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名もない茶葉(プロフ) - みなつきさん» 好みと言って頂き嬉しい限りです!更新頑張ります、コメントありがとうございました* (2018年6月8日 17時) (レス) id: f4334200be (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 初コメ失礼しますー!いつも楽しみに拝見させていただいてます♪とても私好みの作品で更新がいつも楽しみです!これからも頑張ってください〜! (2018年6月7日 21時) (レス) id: 3e3a2fbf1f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:名もない茶葉 | 作成日時:2018年5月22日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。