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「それで、何でここに居るんです」
「お主のことを待っていたのだ」
「は？」
「冗談、冗談」
Aは疑わしいと言わんばかりの目で俺を見てくる。
…………いや、本当に冗談なんだが。
俺はたまたま“ある人”にむかえにいってはくれないか、と頼まれてその人物を迎えに来ただけなのだ。
だが、疑われるのは仕方の無い事かもれない。初対面が初対面だ。あれから会うのは二度目。
その二度目でどうやら彼女の通学路に俺が立っていたのだ。怪しまれても仕方あるまい。
に、しても。彼と同じ学校だったとは。彼女とは何かと繋がる縁がある。もしかしたら彼女と俺は赤い糸で………？
「それで、本当は？」
「知り合いの迎えだ。頼まれてな」
「へぇ」
「まさかその知り合いが、そなたと同じ学校に通っているとは思わなかったぞ」
「は」
「だってその制服Y高の制服、だろ？」
「…………」
「当たりか」
すると
「お〜い、じっちゃん！お待たせ〜…………って、Aちゃん？」
「し、獅子王くん！？」
「獅子王、待ってはおらぬぞ。よし、行くとするか」
「ちょっと待った」
Aが俺を止める。
彼女の顔は、すこし混乱しているようだ。
………おお、初めて会って表情が変化するのを見たぞ。と言っても、眉の位置が少しだけ動いただけだな。
「待ってたのって」
「獅子王の事だが？」
「そう、なの？獅子王くん」
「ああ、朝じっちゃんが呼びに行くって
「あ、に、様？」
「というか、じっちゃんAちゃんと知り合いだったのかー？教えてくれよ、そういう事」
「いや、知り合いじゃないです」
「でもさっき、楽しそうに話してたろ？」
「幻覚です」
「そうか？楽しく話してたつもりだぞ？」
おお、睨むな睨むな。睨んできた姿も可愛いがな。
「まあ、立ち話もなんだ。俺達の事情を知りたければついてくるといい。とりあえず手でも繋ぐか」
「………」
「Aちゃんも来いよ！」
「うん、行こう獅子王くん」
「あなや…………」
二人して、先に行ってしまった。
なんと冷たいのだろうか。じじいとて、泣く時は泣くからな。
俺はその後を追った。
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名もない茶葉(プロフ) - みなつきさん» 好みと言って頂き嬉しい限りです！更新頑張ります、コメントありがとうございました＊ (2018年6月8日 17時) (
レス) id: f4334200be (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 初コメ失礼しますー！いつも楽しみに拝見させていただいてます♪とても私好みの作品で更新がいつも楽しみです！これからも頑張ってください〜！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: 3e3a2fbf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もない茶葉 | 作成日時：2018年5月22日 1時
