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「A。あなたは、まだ死ぬべきではありません。私は以前、あなたに言ったはずです。どんな状況においても、決して、弱みを見せてはいけないと。それなのに…残念です、あなたの精神状態は、あまり良いものではないですね。」
頭の中に声が響いた。今、僕は夢を見ているのだろうか。
真っ暗な空間に放り出されたような感覚に戸惑いながらも、透き通る綺麗な声に耳を傾けてみる。
「あなたは、あの湊という男をどうしてあげたいですか？よく考えてみてください。その答えが、あの男を、楽にさせるか、苦しめるか、はっきりとわかると思いますよ。あなたに期待しているわけではありません。ですが、今の私には、あなたが必要なのです。」
声は、そこで途切れた。
その言葉が、何を意味するのか、僕には全く分からない。
誰かが僕を必要だと言った。でも、期待はしてないと言った。
なんだか、複雑な気分だ。
夢の中でも、疲れることってあるんだな。
そう思った瞬間、ふと意識が引き戻された。
朝日が、僕の視界に飛び込んで来るように、光り輝く。
久しぶりに見た朝日を眩しく思い、思わず目を細めた。
見慣れない天井が視界に入る。
ここは、どこだ……？
「…っ！？」
場所を確かめようと体を起こした瞬間、全身に激痛が走った。
あちこちの骨やら傷やらが軋むように痛む。
力を入れる事ができず、再び、ベッドへ寝転ぶ状態になった。
「まだ、動くな。」
言いながら扉から入って来たのは、狼だった。ということは、ここは、狼の部屋ということだ。
「僕は、どうなったんだ…？」
僕に布団をかけ直しながら、狼は、僕の問いかけに答える。
「…2日ほど、湊に拷問されて、2日、意識を飛ばしたんだ。」
2日、意識を飛ばしていたせいか、頭がぼーっとしている。
「ほーん…ゾロ目かぁ。何マス進める？」
「四マス、進めるな。足し算もできないのか、お前。」
「うん、できないねぇ。」
そう言いながら、マスを進める。
「…いや、そういう話じゃなくてな。確かに、すごろくしながら、この話をするべきじゃないんだろうけど。」
頭がぼーっとしている僕からすると、最初からなんの話をしていたかなんて、曖昧にしか覚えていない。
「とりあえず、お前は、もう少し寝てろ。」
そう言って、狼はゴールマスへと向かって自分の駒を進めた。
「嫌だ。このまま寝ちゃったら、もう2度と起きれないような気がする。」
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枯羽(プロフ) - ゆきさん» 良かったです！続編に行ったのでぜひ読んで見てください。リクエスト下さってありがとうございました！ゆきさんのおかげで、楽しく番外編を書くことができました。 (2018年3月19日 0時) (
レス) id: 4774db47d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 楽しめました！ありがとうございます笑更新楽しみに待ってます！リクエストに答えていただいて本当にありがとう (2018年3月18日 22時) (レス) id: 2de872441c (このIDを非表示/違反報告)
枯羽(プロフ) - ゆきさん» ど、どうだったでしょうか？恋愛系は、難しかったです…。うまく書けていないかもですが、楽しんでいただけたら、何よりです。 (2018年3月18日 22時) (レス) id: 4774db47d0 (このIDを非表示/違反報告)
一応歌い手の、みにまーむ(プロフ) - 枯羽さん» そうなんですね！楽しみにしています！ (2018年3月17日 16時) (レス) id: 69f1870dfa (このIDを非表示/違反報告)
枯羽(プロフ) - 一応歌い手の、みにまーむさん» その謎は、続編にて解き明かそうと思います！ (2018年3月17日 16時) (レス) id: 4774db47d0 (このIDを非表示/違反報告)
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