78 ページ30
勿論、というか、当然と言うべきか。お説教をするのはオヤジだけでは無かった。
次のお説教はオヤジの傍で、にこやかに笑っていたナースのお姉様方。
普段は、その笑顔がとても綺麗で素敵なのだけれど、今は直視出来ない程に怖いです。
いや、とっても素敵な笑顔なんです。ポーカーフェイスってこうやって作るのねって思う程。
美人が怒ると怖いって本当だったんですね。
「A、貴女……」
ナースのお姉様方はそう口を開くと、どうしてそんなに無鉄砲なんだ。
やれ、女の子なのに顔に痕が残ったらどうするんだ。そもそも船長さんが、お使いなんてやらせるから、等々……。
もう言い出したらキリがない程に、ナースのお姉様方は、やんややんやと怒っていた。
そして最後のお説教は、言わずもがなマルコとサッチである。このお説教が一番長かったと思う。
どうしてあの時、でんでん虫を切ったのかという事からお説教は始まった。
あの時とは、偽白ひげ海賊団を見付けたと連絡の事だ。
「あの時、でんでん虫を途中で切ったのは、既に絡まれて手を出しちゃってたからで、そのぉ……」
「だったら、それも報告しろよい」
「あれくらいの強さなら大丈夫、って思っ……いでででで！！」
無言でマルコは私の頬を抓る。その顔は、お前本当に反省してるのか？とでも言いたげな顔をしていた。
「マルコ、マルコさん。そっちの頬っぺは怪我してる方なので、すんごく痛いです！聞こえてます！？いだだだだ！！！」
せめて反対側で……って、どっちも嫌だけど！！と私は騒いでいた。
「……そんなこったろうとは思ってたけどよい」
マルコはそう言うと頬を抓るのを止めて、深々と溜息を吐いた。
「オヤジも言ってたけどよい。本当に命を落としてたかも知れねェんだ。絶対にこんな事二度とするんじゃねェよい」
「はい……」
「そうだぞ Aちゃん。それに武器を置いてくとか
「もうしません…」
とまぁ、こんな感じで半日程色々な人達から、しこたまお説教をくらったのであった。
でも、ぶっちゃけ姫鶴一文字無くても、二人の助けが無くても、ワンチャンいけたんじゃ無かろうか？
という言葉が、何度か口からポロッと出かかったが、絶対に言わない様にしていた。
言ったらお説教の時間がどんどん延びていったハズだから……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 567人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
文ストオタクの一般人 - 成人済みなのに可愛いしかも強い、、、最高です！頑張ってください！ (2023年5月1日 0時) (
レス) @page30 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
鴨頭草(プロフ) - さくにょ＠テスト終了まで低浮上さん» さくにょ様初めまして鴨頭草と申します。コメントありがとうございます。また、フラグのご指摘ありがとうございます。これからも引き続き応援の程宜しくお願い致します。 (2022年9月25日 3時) (レス) id: 8e13672abc (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ＠テスト終了まで低浮上(プロフ) - オリ○ラたってますよ・・・！前作(前編)も読ませていただいていました！応援してます！！ (2022年9月24日 19時) (レス) id: b15bd042db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鴨頭草 | 作成日時：2022年9月24日 13時
