case2.Arsenal ページ6
｢何なんそれ、面倒臭いわ。｣
Jacky｢しゃあないやん、そういう頼みやねんから。｣
何やねん。
そんな依頼断ったら良かったやんけ。
とある日の午後十一時。
Jackyに依頼内容を伝えられた俺はその依頼内容に腹を立てた。
｢何で俺だけやねん。
しかも絶対一人でとか、
内容もよう分からへんし。｣
俺一人でCLUB∞のバーに行って依頼者の話を聞いて欲しい、
というものやった。
｢大体、依頼者女なんやろ？
そんなん俺やなくてJohnnyの仕事やろ。
何で俺指名やねん。｣
Jacky｢だー、やいやいやいやい喧しいのう。
さっさと稼いで来んかい！
この依頼、結構報酬ええねんから！｣
文句ばかり発する俺に怒号を飛ばしたJackyは俺の背中を叩き、階段へと進ませた。
Jacky｢はよ降りて依頼者の話聞けや！｣
尚叫ばれた俺は降りざるを得なかった。
下の階のバーに入るとカウンターに一人の女性。
どうやら貸し切りにした様で、客は彼女だけだった。
俺は直ぐにその女が依頼者なのだと悟った。
｢どーも。｣
『こんばんは。』
後ろから話し掛けたので顔は分からないままだったが、
どこか聞き覚えのある声だった。
『久し振り。
って言っても、私の事なんて覚えてないかしら？』
女の言葉に意味が分からず、俺は更に苛立ちを覚える。
『今日は宜しくお願いします。
8UPPERSのArsenalさん。
いえ、すばるって言った方が良いのかしら？』
こちらに顔を向け挨拶した女を見て唖然とした。
｢…先……生。｣
俺が高校時代に何度も求め手を伸ばした貴女が、
あの時、保健教諭だった貴女がそこに居た。
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作者名：leaf。 | 作成日時：2017年2月19日 20時
