この世界の道理 (ページ13)

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＿＿. ページ13

男『コイツ、お前の女か？』

一瞬で察した、同業者だという雰囲気。

場の空気は、一気に険悪化する。

｢ちゃうわ。

用あるんなら俺に言えや。｣

男『んな事言ったって、

普通に話し掛けたって俺の事直ぐに同業者って悟って殺しちまうだろ？

だから、こうするしかなかったんだよ。』

アイツの表情は怯えきっていて、

今にも涙が溢れそうだった。

｢分かったから、そいつを離せ。｣

男『そういう訳にもいかないんだよねぇ。

お前らの事恨んでる会社の元社長さんに依頼されちゃってるから。

8UPPERSの事潰せって。』

｢やからって、一般人を巻き込む事無いやろ。

そいつは俺らとは無関係や。｣

男『ああ、無関係か。

そりゃあ、済まなかった。』

男はあっけらかんとして、あっさりと手を離した。

ヨロついて今にも倒れそうなアイツの手を取り、

俺の後ろへと引っ張った。

俺の服を握り俯いている様子から、酷く怯えている様子が伺えた。