彼氏とラーメン食べに行ったら有名カップルになりました。え、なんで？【時透無一郎】

メンマ ページ5

『時透くん、まずはね、スープを味わうの』






時透「うん、そっか」





ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙﾙ






『いやだから！最初にスープ味わえっつってんだろ！』






時透「うわぁ、すごく美味しい」



時透「食べないの？」





『食べるよ！！』





ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙﾙ←






『あっ、だめだこれ美味しいわ...』(悲鳴嶼先輩状態)








時透「はい、1口どうぞ」







『あざす』



ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙﾙ





『味噌ってこんなに美味しかったの？』




『なんか、味噌じゃないみたい』






時透「僕にもちょうだい？」






『はい、どうぞ』







ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙﾙ






時透「うん、とんこつも美味しい」









時透「A、メンマ好きだったよね？」






『うん、時透くんの次の次に好き』






時透「口開けて？」







メンマを掴んだ箸を私の口元に持ってくる







ﾊﾟｸｯ






『ありがたき幸せ』






『ね、もう一個ちょうだい？』





時透「いいよ、はい」







メンマを食べているとこんな声がきこえてきた









「あそこのメンマのラブラブなカップルに声をかけてみましょうか！！」







ん？メンマ？








私がちょうど振り向くとその声の主と目が合う









「すみませぇん！いま生放送なんですけど、食レポとかOKですか？？ﾋｱｳｨｺﾞｫ!!」








テンション高ぇ





え？生放送？






時透くんはというと


ぼーっと長いマイクを眺めている






え、助けて？







『よもや全国放送だったりします？』






「そのまさかですよぉ！」








『...これはここのラーメンを栄えさせるチャンス((ﾎﾞｿｯ…』





『はい！！こんにちは皆さん！！好きな食べ物はメンマです！！時透くんの次の次くらいに好きです！！』


「う、うんうん！」



『これねぇ、すっごく美味しいです』


「うんうん！」


『私のは豚骨ラーメンなんですけど、スープと麺がマッチングしてます！なんていうか、まずね、ぶわって豚が口に来て、そのあとに出汁がふわっと膨らんで、そのあとに素晴らしいコラボでスープが生まれてですね、』


「...うんうん！」


『んで麺がめちゃくちゃもっちりしてるんでさよ！私今まではすっと、さっと、ささっと派だったんですけど、もうもっちもちに制御されてしまって』


「...」





『もう餅になりそうですわ』









ｼｰｰｰﾝ






ｽﾞﾙﾙﾙﾙﾙﾙ




いや時透くん、麺食ってないで助けて？

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