21話目 ページ21
・
｢最初はコンビニまで向かって､その間にクンと仲良いねーとか話してて｣
｢うん｣
｢そんなことないから否定したり､テン君の押しに負けてアイス奢ってもらっちゃったりで｣
｢ほう｣
ひとつひとつの出来事を思い出しながらゆっくり話していく
｢でね､公園に戻って食べることになったんだけど｣
｢なるほど｣
｢その時になんか挙動不審じゃない？みたいなこと言われて｣
｢おー｣
｢確かにテン君の前でそうなるのは否定できないけどさ…｣
電話の向こう側でかすかに笑い声が聞こえた
それに釣られて思わず私も苦笑いになる
問題はこの先で､夕陽に照らされていたテン君の顔を思い浮かべながら言葉を続けた
｢僕のこと警戒してない？とか言われてさぁ｡はぁ？？そんなことあり得なくない？って内心思ってたわけ｣
｢まぁそうだよね､結局なんて答えたの？｣
｢そんなわけないじゃん！って猛反対したよ｣
想像できる
と言いながらクンが苦笑していた
｢でさ､気まずい雰囲気の中アイス渡して食べ始めようとしたらテン君がさ､｣
｢うん｣
｢クンといる時の方が楽しそうに見えると言い出すんだよ？！｣
｢は､｣
まさかここで自分の名前が出てくるとは思わないだろう
私だって正直 ここでクンの名前が出る？ と思った
｢で､Aはどうしたの？｣
｢呆気に取られすぎて何も言えなかった｣
｢そっか…｣
｢なんでクンが悲しむの｣
自分のせいだと思っているのか元気がない相槌に､落ち込む必要はないと笑いかけるが効果はなかった
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 293人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しーそると | 作成日時：2021年9月11日 22時
