ふたりの教室（赤） (ページ41)

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あれから、５年が経った。

あの時、わたしたちの間に

付き合おうとか、そんな言葉は出てこなかった。

それなのに、5年経った今わたしたちは結婚していた。

言葉がなかっただけで実は付き合っていたのかもしれない、

でも、わからない。

そんな曖昧な関係を続けて

わたしたちは結婚した。

不安だった将来もすばるがあの時言ってくれたように

その時の流れに身を任せていたら

立派な大人になれた。

今じゃ、ごくごく普通のOLとしてなんとかやっている。

すばるもすばるで、昔からだいすきな

音楽関係の仕事をしている。

すばるも本当に信じられる仲間が何人ができたみたいだし。

どう？

意外と人生やっていけてるのよ、

ひとりを貫き通す、それは今も変わらずだけど、

会社の人とは言葉を交わすし

ちゃんと社会人やってる。

壊れそうになる時だって

挫けそうな時だって

何度だってあるけど

でも、すばるがいる。

大丈夫。

ひとりじゃない。

負けてない、この世界に。

ずっとずっと、負けるつもりなんてない。

「ねぇ、すばる」

『ん？』

「頑張っていこうね、ずっとふたりで」

『あたりまえやん、最高のふたりになるんやで』

そう、最高のふたりになるの。

この世界がなくなるまで、わたしたちは一緒だから。

end、、、。