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「わたしのこれまではこんな感じ」
『……』
「なんか、言ってよ」
『……』
「なに?あまりにも酷い話に同情した?」
『ちゃう、…いや、それもそうやけど』
なに、すばるのそんな顔
すばるらしくない
「え、」
『今まで、大変やったな、よお頑張った。』
すばるは、優しくわたしを抱きしめて
小さい子をあやす様な
そんな感じでわたしに言ってくれた。
『辛かったな、』
「この話には続きがあってね、その架純ちゃんって子、結局中学校卒業式の日、自 殺、したの」
『え、』
「自分の家で首をつってたらしい」
『…』
「遺書にはこう書かれてた。
“大切な人を傷つけてひとりにさせてしまったから責任を取ります。ごめんね、”
ってただ、それだけ。」
『なんやそれ』
「おかしな話だよね、責任を取って自分でしぬなら、責任取ってわたしの隣にいてくれればよかったのに、」
『ほんまやな』
「大切な人っていうのがわたしって分かったその子のお母さんはずっとわたしを攻めてきた。あなたが、いたから、この子はしんだのよって」
『意味わかれへん』
「その頃からだったの、人を信じないでひとりで居ようって決めたのは」
『…』
すばるはずっと
わたしを抱きしめてくれた。
優しい温もりで
わたしを安心してくれるかのように
ずっとずっと
わたしを抱きしめてくれた。
嬉しかった。
久しぶりだったの、こんなに人の温もりに触れるのは。
「すばるは?」
『ん?』
「すばるも話してよ」
なんだか、わたしの話ばかりしてしんみりしてたから
そう言ったのに
『今は、お前の時間や』
すばるはそう言ってわたしを抱きしめる腕の力を緩めなかった。
「そっか」
そうだね、
すばるの話は
またあとでゆっくり。
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作者名:ふぅりん | 作成日時:2018年11月28日 21時