# お咎めなし案件 ページ32
「いーじゃん。ちょっとだけ、ね？」
「いやあの…」
あろうことか５分以上この状況です、
さっさと諦めろ。
「見ない制服だな」
「もしかして他県？」
「めんどくさ…」
言ってしまってから後悔した。
「あ？」
やばい、やばい。
「俺らが優しくしてんのにんだよ」
「黙って着いてこい」
人通りは多いのに、誰も助けてくれない。
引かれる手は痛く、もう着いていって
しまおうかと諦めかけた時だった。
「「うちのマネに何か」」
この声は、聞き覚えがある。
振り向くと、双子がいた。
「宮侑、治 …」
その後ろには角名と銀も。
２年の顔馴染みをみた私は緊張と恐怖から
解き放たれ、そのまま座り込む。
「触んなや」
宮は私達にズカズカと近づいてきて
私の腕を掴んでいる奴から解放
してくれた。
「早よ離れてくれます？
そこにおんの俺らのやねん」
日頃温厚な治が珍しくキレてる。
「A、立てる？」
「怖かったなぁ。北さん達呼んだしもう
大丈夫や」
角名と銀も安心させてくれた。
「…双子ってあんなに怖かったっけ」
「あんなにキレるの久しぶりじゃない？」
「せやな」
二人が(多分年上)４人組を圧で
抑えているところに３年達がやってきた。
「侑、治。そこら辺にしとき」
「「…はい」」
納得いかなそうに離れる双子。
「うちのマネが世話になったな。」
北さんのその圧が籠った一言で
ナンパ野郎達は退散していった。
なんか悔しかったので、私はその背中に
大声を掛けてやる。
「うちの選手達くらいプレーも性格も
格好よくなってから来やがれ、阿呆が！」
彼奴らの肩がびくっとなったのが見える。
…いい気味だ。
そして私はくるりと振り返った。
「…大変申し訳御座いませんでした」
３年含め２年や１年、コーチ達にも
思いっきり頭を下げる。
役に立とうと思ってきたのに初日から
迷惑かけてどうすんのさ、私。
自分の無力さに打ちひしがれていると
笑い声が聞こえてきた。
「…あの？」
そっと顔を上げると皆、笑いを
堪えているようで。
「A連れてきて正解やわ。
もう迷子になるんやないで？」
北さんの言葉に頷くと、ほな行こかと
歩き出した一同。
私は銀に聞いてみる。
「迷惑かけたのにお叱りなし…？」
すると銀は小さく笑った。
「北さん達もAの言葉が
嬉しかったんやろなぁ」
その言葉にハテナを浮かべながらも、
私はもう迷子にならないどこうと決心
したのだった。
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翠恋依(プロフ) - 紗雪さん» 初めまして、こんにちは！そう言って頂き、嬉しさでいっぱいです。いい曲ですもんね、（笑）今後とも宜しく御願い致します！！ (2月25日 17時) (
レス) id: 3e15d03f64 (このIDを非表示/違反報告)
紗雪 - こんにちは！もう侑がカッコ良すぎてヤバイです！！そしてユイカさんの『好きだから』って曲私も大好きです！！ (2月24日 22時) (レス) @page42 id: 2d0dd09cc8 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - 稲荷寿司さん» 再びコメントありがとう御座います！北さんの性格上、しっかりしてる子にはそれ相応の対応かなと書いていたらイケメンになりました、元の性格が良すぎて（（ 内容最近少し不安だったのでそう言って頂けて安心致しました…！こちらこそ、御愛読感謝で御座います！！ (2月24日 21時) (レス) @page41 id: 3e15d03f64 (このIDを非表示/違反報告)
稲荷寿司 - うおぉぉぉ！！北さんが！！イケメンすぎます！！お話のテンポも良くて読みやすくもう何周もしてます！この作品産んでくださりまじでありがとうございます…(拝) (2月24日 19時) (レス) @page40 id: 4a29f8a2b6 (このIDを非表示/違反報告)
ハルスケ(プロフ) - 翠恋依さん» やっぱり天才です！！ (2月24日 16時) (レス) id: 55b59344d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠恋依 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/d21db535ba2/
作成日時：2024年2月16日 0時
