大嫌いでした ［宮侑］

# 決心と日常回復 ページ22

翌日、久しぶり(一週間ぶり)に

学校へ行った。

昨日は分からなかったが

今日の朝、気づいた事がある。

昨日は日曜日。

二人の貴重な休みの時間を貰ったことになる。

…でも、なんで金曜じゃなくて日曜の

夕方に来たんだろう。

理由を考えいると、

「おはようさん」

後ろには彼奴がいた。

「宮侑。おはよ。

聞きたい事あるんだけど」

「何や？」

私はさっきの疑問を聞いてみる。

「土日も今週は練習やってん。

北さんにいつ行きます言うたら

日曜の夕方からならええんちゃうか言われて

その通りに動いてん」

「…でも二人共私服だった」

「そりゃ、熱出とる奴のところに

汗臭いまま行ったらあかんやろ。」

「ふーん」

「自分から聞いてきて何やねん！！」

「宮 、私決めた」

「何や」

じっと見つめながら口を開く。

「私、お前のこと許さない事にする。

というか絶対許さん」

だから許されるまで償えよ 。

そう言うと、彼は口角を上げた。

「さよか。なんか報われた気分やわ」

「阿呆、ファーストもセカンドも

奪っていきやがったんだから反省しろ」

「しとるしとる」

「お前キレんぞ」

「怒らんといてーや！」

そう言い合いながら私はスマホを開いた。

ブロックリストから角名を消して、

トークを開いてみる。

『角名、グループ入れて』

すると、いつもの如く直ぐに返信。

『いきなり何、俺椅子から落ちる』

『草』

すると、教室の扉の方から声が聞こえた。

「久しぶりの返答が草なの？」

私は宮侑を置いてそちらへ向かう。

「ちょ、置いてくなや！！」

その声はフル無視。

「久しぶり角名と治」

「Aがいきなり喋ってくれんから

俺その日お菓子食ってへん」

「なんかごめん」

「今なんかくれたら許すわ」

「キャラメルで良き？」

「これからもよろしゅうなA」

「ちょっと待って、侑との対応差に

俺は笑えるんだけど」

「勝手に笑っとけ」

「なんかA辛辣になってない？」

「だって此奴からセカンド」

「あー！！聞こえへん、なんの事やろ」

「うるさい」

「さーせん」

そのやり取りを見て、角名と治は

顔を見合せた。

「なんか、楽しく戻りそうやな」

「またうるさくなりそうだね」

「うるさいってよ宮侑」

「アホ、お前も入っとる！」

「反省時間だぞ忘れんな」

「ウザさが戻って安心やわ！！」

ムキになって言い返す宮の声を

聞きながら、私の心は満たされつつあった。

これが … 本来の日常だ 。

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