生徒会長命令、適応外［ 桃 ］

# 何考えてんのさ ページ17

『おはよ ー 』

「おはよ、A」

「休んだ理由は」

『…風邪』

「馬鹿なのに？」

『水ぶっかけて

風邪ひかせてやりましょーか』

「誠にすんませんした」

まぁ、さらさらする気は無いんですけどね。

元々そういうことする柄じゃないし

何より、問題行動は起こさないって、

先輩に言っちゃった…し。

その事を思い出して少し胸が傷んだ。

“ 好きならそれを伝えなきゃ ”

いむくんの言葉がフラッシュバックする。

『それが出来たら苦労はないって … 』

「え、A今日どしたん」

「今日なんか変だよね、Aちゃん」

心配そうに、あるいは少し興味が

あるように私のことを観察する

クラスメイト達。

もういっその事、悩みの種を

打ち明けてアドバイスでも貰おうか。

そう思って、口を開いた時

「Aちゃん！」

『いむくん！？』

空いていたドアから顔を覗かせた彼。

「え、あれ ほとけ 君じゃん」

「どういう関係？」

『幼馴染かな』

「そんな事は後で説明して！

とりあえず、この動画！！」

『そんなに焦って何よ』

そう言いながらも、席を立って

彼に近づき、スマホ画面を覗いた。

それはまろ先輩からの動画で、

動画内では生徒会長が机に突っ伏してる

様子が見受けられた。

『…大丈夫？』

「こんなことは初めてだって」

『体調でも悪いのかな』

「いや、この前Aちゃんから

突き放されたからでしょ」

『そんな訳』

「あるからね！？

Aちゃんは恋愛経験ないから

分からないかもしれないけどっ」

……まさかいむくんに煽られる日が

来るとは。

『いむくんも付き合ったことないじゃん』

ついでにまろ先輩も 。

そう言うと、彼はむすっとして言い返してきた。

「僕といふくんは付き合ってないんじゃ

なくて意識的に付き合わないようにしてるの！」

『なんで？』

きょとんとして聞き返すと、

彼は小さく溜息を着いたあとくるりと

身を翻した。

「それじゃ、またねAちゃん」

『え！ちょっと、教えてくれないの！？』

「そのくらい自分で考えれなきゃ

恋愛は程遠いよ？」

スタスタと自身の教室に戻っていく

彼をぽかんと見届けて、私も自席に

戻った。

…… 会長も幼馴染達も、何考えてんのさ



















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またのお越しを 。

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