# 何故 ページ11
『口説くつもり?』
「雪音さん口説いてメリットあらへんわ」
『うわ、酷い。だからモテないのよ』
「お互い様やんなぁー?」
『…』
「あ、ちょ、歩くスピード早めんなやっ!」
そんなこんなで、有栖くん家に到着です。
「ただいまー」
『え、やっぱ帰ろかな…』
「あほか。ここまで
来て何言うてんねん、はよ入りや」
『お邪魔します…』
とは言ったものの、やはり帰った方が
いい気がする。
何故って、彼の家が大きすぎるから。
『何、貴方お坊ちゃまなの?』
「寒くて頭おかしくなったん?」
いや、こっちは真面目なんですけど…。
『というか、私がタメ語になった時から
口悪くない?』
「お互い様やん」
『いや、私はそんな事ないです』
「無自覚なん怖いなぁ…」
ぶるっと震えて見せた彼。
… ( いらっ )
私はスクールバッグを彼に顔面ヒット。
「痛 っ 。それしか攻撃手段ないん!?」
『うるさい』
絶対僕より雪音さんの方が口悪くなっとる
やろ … と呟いて手を洗う彼。
私も洗い終わった手をハンカチで
拭きながら、聞こえてないふりをして
周りを見回した
と、歯ブラシが1本しかないことに
気づく。
『 … 家族は?』
「両親は単身赴任。僕一人っ子やし」
『ふーん 、』
つまり、彼も一人暮らしなんだ 。
「ほら、ここも寒いしリビング行くで」
『あ、うん』
「ココア飲む?」
『… え、と』
貰ってもいいのだろうか。
そう思っていると、彼は小さく笑った。
「欲しいって顔しとるな」
『はぁ?』
欲張り、と言われたように思えて
反論する。
「ごめんごめん、冗談やん、w
適当に座っとってええで」
『…ありがと』
キッチンへ行く彼を見ながら、
カバンを端に置いて椅子に座る。
… あれ。
確かに口は初めましての時より悪いし
煽られてるのも事実。
それなのに、
最終的に優しくしてくれるのは何故だろう
当然、私には答えが見いだせなかった。
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またのお越しを。
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翠恋依(プロフ) - スズメロディーさん» 御久しぶりです!そうコメントを頂けて嬉しいかぎりです。他界隈までありがとうございます…(泣)、効率よく更新出来るよう尽力致します! (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - りんごあめさん» りんごあめさん、お久しぶりで御座います!私も吃驚しております…笑。精一杯更新頑張りますっ!! (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - ひーいれりすさん» お久しぶりです!!こちらこそ、そんなに喜んで貰えて光栄です…!あ、ぜh(( (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - 兎和さん» こちらこそ久しぶりの投稿となり申し訳ないです…。コメントありがとうございます!感想を貰えて幸せです。これからも宜しくです!! (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)
スズメロディー(プロフ) - 久しぶりです!更新ありがとうございますっ!嬉しすぎますっっ!他界隈の小説書いてたの分かってますのでゆっくりで大丈夫です!(そっちも実は見てました)これからも楽しみに待ってます!! (4月12日 12時) (レス) @page32 id: 4f5aa4fdcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翠恋依 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/d21db535ba2/
作成日時:2023年12月22日 15時