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そして中学三年。一学期。此処からの記憶は未だなんとなくだが前より比べたら鮮明に思い出せる。

彼奴と僕は別クラスになり、本当に学校でも話す機会が薄くなっていた。

僕は新しいクラスメイト…といっても、知り合いだが、一寸苦手なタイプが多かった。

だからだろうか、この頃は疲労感で家に即帰っては夕食食べて昼寝と称して寝たら朝5時で、風呂に入り学校へ行く。これを繰り返してた。

今まで行ってなかった部活にも顔を出し、推薦なんてとれないからと授業合間に勉強し、頑張ったからか、嫌いだった数学が得意になった。

そんな頑張りを続けていたぶん、人と関わるのが面倒になってた。今まで親しかった友人にも冷たくあしらい、人を避けた。

それでも、公園に彼奴をたまに誘った。否、公園じゃないな、図書館に。
勉強しながら御互い話す。それを続けた。

しかし、図書館にも休館日があって、その時は公園に行った。

気付けば週に二回は会ってたと思う。

「ねぇ」

「ん?」

「最近勉強如何?」

「絶好調」

「それは良かった。それでさ」

「ん?」

「私さ、変な気持ちって云うか、なんか、そんなの気付いたんだけど」

「へぇ、どんな?」

「さぁ、如何だと思う?お前に関してだよ」

そんなこと云われたら考える迄もないだろう。
俺に似ている話し方。
僕に似てない話し方。
あぁ、残念だ。失望。見損なった。

僕は気付かない振りをした。

彼奴は鈍感だと僕を笑った。

今日は雲ひとつない晴天だってのに。
この暖かさが鬱陶しい。
僕を嫌っていた君は何処に?
僕を煩いな、うざったいな、なんて思ってた君は何処に消えたんだい。

風なんて吹かない、日の光が暑苦しい。

その日はそれきり帰った。

それから卒業迄、彼奴と話す事は本当に無くなった。

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設定タグ: , シリアス , ヤンデレ気味   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:海が見たい | 作成日時:2017年5月7日 21時

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