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プロローグ ページ1

「明日雨だって」

夕焼けの空、小学生達の声が公園に響いている。雨が嫌いな人も多いと良く聞くけれど、単に嫌いなだけではない筈。
例えば、雨はじめじめしていて気分が下がる。とか、洗濯物が干せない。とか色々な不満から嫌いと云う人が多いんじゃないかな。勝手な推測だけれども。

愉しそうにお喋りをしている小学生達に私は近くに寄って一つ聞いてみた。

「ねぇ、雨は好き?」

「きらーい。お洋服が汚れるってママに怒られるし」
「それに遊べ無いもん!ねー」

子供達は次々理由を口に出してくれた。それでも、愉しそうに笑顔で。

「あ、もう帰る時間だ…それじゃじゃぁね!」

少年が私に手を振って帰ってから、次々と子供達は家へと帰って行いった。
全員の子供を見送ってから私は一つ溜息をついた。

いつの間にか空は暗く、月が浮かび上がっている
明日が雨だなんて信じられない様に


『ねぇ、雨は好き?』


昔云われた言葉を思いだして私は本を抱えた。
「雨は嫌いだよ。」
空を一切見ない様に、足元を見ながら家路へ急いだ。

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設定タグ: , シリアス , ヤンデレ気味   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:海が見たい | 作成日時:2017年5月7日 21時

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