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今日、俺は夢を見た。
昨日と一昨日と全く同じ夢。

真っ白な空間に一人佇み、後ろから何かが俺に向かって迫ってくる。
初め、それが何かは俺には良くわからなかったが、近付くにつれてその正体が分かった。

闇だ。ブラックホールのような光さえも吸い込んで無くしてしまう闇。

その闇が恐ろしくって、俺は光のある方へと全力で走って闇から逃げる。
逃げて逃げて逃げて
息があがって、呼吸が苦しくなって、足が痛くても逃げた。

恐怖心と疲労感から汗が止まらない。

額を流れる汗が気色悪くて腕で拭えど拭えど流れてくる。

走って走って走って行くと
前からも闇が来ている事に気付く。

しかし、気付くのは何時もこれ以上逃げられない、大体四メートル位で気付く
夢中になりすぎて下をみて走っていた。前を見なかった俺の不注意だ。

結局、全速力で走っていた足は急停止なんて出来ず闇の中へと突っ込んでいく。

其処からは転落。楽観。道楽。暗黒。
楽しみなんて無いようなそんな崖から誰かに背中を押され落とされた感覚に陥る。

落ちていく間に
「御前はなんで生きているのか?」
「御前を望む奴は居ない?」
「消えたら楽だよ。」と言う声が頭に響く。

長い長い時間をかけてゆっくりと落ちていく今までの夢でも落ちきった事はない

必ず目覚ましの音か自分を起こしてくれる。夢から覚めればこんな思いはなくなる。
「覚めてくれ」と何度願った事か、光は一向に見える気配がない。


突然煩い高い鈴の音が部屋中に響きわたった。

気味の悪い汗が気持ち悪い
日の光に今日も朝がやって来たと思う。
光がこれ程迄に見たかったなんて思ったことが今までであっただろうか。

毎朝、夢の後に光を見ると迚安心する。

未だ、俺の中に光は残っている筈だって信じていたい。

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設定タグ: , シリアス , ヤンデレ気味   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:海が見たい | 作成日時:2017年5月7日 21時

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