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聞くと、堀内くんと岩田さんは通っている鍼灸院が一緒で、今では食事にも行く仲らしく、今回の舞台のアイデアをもらうこともあったという
「素晴らしかったです!なんかいつものバレエよりも斬新でスタイリッシュで。ほーりーと早乙女さんのシェヘラザードだったっけ?圧巻だったな〜」
目をキラキラさせながら話す岩田さんはさながら王子のよう
「僕も岩ちゃんに誘われて初めてバレエを観たんですけど、まじですごかったです。衣装もヘアメイクも」
そう話す登坂さんを改めて真正面から見て、なんて男前なんだろう、と思う
男に生まれ変わったら彼のような顔になりたい
そんなことを考えながらお礼を言う
「本当はもう1人、今市って奴が来る予定だったんすけど、急に撮影が入っちゃって」
「えっ」
登坂さんの言葉に思わず声が漏れるが、誰の耳にも届いていなかったようで安心する
「もう撤収しなきゃいけないし、俺たちも片付けとか着替えとかあって慌ただしくなっちゃうし、、、この後、食事するんだけど一緒にどうですか?近くのレストラン貸し切るんですけど」
「いいの?臣さんは?予定空いてる?」
「是非行かせていただきます」
「登坂さん、僕より歳上ですよね?僕、岩ちゃんと同い年なんで、、、そんな敬語使わないでくださいよ〜」
「あ、ほんと?じゃあ俺も岩ちゃんみたいに堀内さんのこと、ほーりーって呼んじゃおうかな」
なんだか盛り上がっている3人を横目に、私も片付けを始めようとその場を離れようとすると
「あ、隆二ここの近くで撮影終わったらしいわ」
そんな登坂さんの呟きが私の頭の中をぐるぐると回り始めた
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作者名:はるまき | 作成日時:2024年1月19日 17時