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「Aちゃん、隆二と知り合い?さっきも、、、あ!きたきた!おーい!!」
高く手を挙げながら入口のドアに視線を向ける登坂さん
私はドアに背を向けるように座っているので、そちらの様子を知ることはできない
コツコツと足音が近づいてきて、ふっと隣に人が立った気配を感じる
ゆっくりと顔を上げると
「お疲れ」
そう呟いた彼と視線が交差した瞬間、その目は大きく見開かれ、あっ、という声と共に彼が微かに唾を飲み込んだのが分かった
まるで、あの初めて会った時のことを思い起こすかのように、お互いの視線を探り合う
「あれ、隆二、Aちゃんと知り合い?」
登坂さんの声にハッと我に返った私たちは、もう一度視線を合わせて会釈し合った
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作者名:はるまき | 作成日時:2024年1月19日 17時