十章 決戦の刻�� ページ17
「私の感情って……どういうこと……？」
あねは少しガクガクと怯えながら、アルムに問うた。
「うーんとね〜私って普通の人には言えないくらいの経験をしてね〜そしたら感情がぐちゃぐちゃになちゃったの☆私の感情は人の手によって作られたものだからね☆私は正直君の純粋なところが羨ましいんだ〜私には純粋な感情なんて持ってないし〜」
「……人の手によって作られた？そんなことが……あるの？」
「君たちにはわからないだろうな〜私が今まで何をしてきたのか。まあ言ってないからわからないだろうけどね☆さぁ〜てと、おしゃべりはこのくらいにしてはじめよっか♪」
アルムはニヤリと笑いながら、そう言った。
ー戯れの間
「くそっ！銃を連射しているのに、当たらないなんてどんな身体能力を持っているんだ!!」
「私にはその弾は遅く見えます。避けるのなんて、容易いことです」
「へぇ〜そうなんだ」
(予想はしてたけど、やっぱり銃弾は避けられるか……ならあれを使うしか……！)
「戦闘中に考え事ですか。いい度胸ですね。ここは戦場だということをお忘れですか？」
僕が考えている間に武器であるレイピアを持っているエリスが僕の背後に来ていた。そして足蹴りを食らった。
「ぐっ!!……背骨が折れるかと思ったよ……」
「やはり貴方は戦闘経験がなさすぎですね。私が見ている限り集中力が切れかけている。攻撃の隙、銃の扱い方などが素人です」
「……めちゃくちゃに言ってくれるね。たしかに僕は戦闘経験は少ない。本物の戦場なんてたったことのない素人だよ。でも諦めの悪いところは誰にも負けない!!」
僕は銃を剣に変化して、エリスに攻撃を仕掛けた。しかしその攻撃は防がれてしまった。
「剣の太刀筋も素人ですね。甘すぎます！」
エリスは僕の剣を力押しで弾いた。僕は距離をとるために後ろに下がった。
(さて……この強い相手をどうするか……)
ー虚の間
「おいどうした！お前の実力はこんなものじゃないだろ!?」
「それは君が強すぎるからでしょ!?」
(私より年下なのにあんなに速いなんて……攻撃をする余裕もない……)
「ああそうだ！僕は強いんだ!!お前に勝つために僕は努力したんだ!!」
(力と私の復讐にに対する執着心が強いな……完全に血眼になってるし……能力を使うわけにもいかないし……どうしようか……)
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作者名：ムラサ | 作成日時：2020年5月15日 17時
