十章 決戦の刻�� ページ13
「じゃあボス。僕からいってもいいかな？」
「いいですよ。シン」
(あの子は……白川山の時の……)
「僕の対戦相手は決まっている。狐の面をつけているお前だ」
シンは紫音先輩に向けて、指を指した。
「そうだろうとは思ったけどね。いいよ。相手してあげる」
「絶対お前に勝つ。あの時の無念を晴らすためにな」
「じゃ〜あ〜私は〜そこの長髪の女の子にする！」
「えっ?!わ、私ですか……？」
「だって〜君は我が友の邪魔をしたんでしょ〜？友の仇をとるのは友達として当然じゃな〜い？」
「……わ、わかりました。受けてたちます！」
「やった〜!!でも私とても強いから覚悟してね☆」
「次は俺から指名されてもらう。金髪この間の続きをしようぜ？」
「そうだね〜俺も負けっぱなしは嫌だからね〜……あの時の借りはちゃんと返させてもらうよ？」
「おう。そうこなくちゃな」
「じゃあオレ！あの強そうなやつにするよ!!」
短髪で小さな男の子が羽音さんに向けて、指を指した。
「はぁ？うちはこんな小さいガキと戦いたくないんだけど」
「オレはガキじゃないぞ！オレは強いんだ!!お前なんか、一瞬で倒してやるよ!!」
「へぇ……年上のうちに向かって、度胸のあるガキじゃない。そこまで言うなら、相手してあげるよ。泣きわめいたって知らないぞ？」
「おう！望むところだ！」
「では私はあなたにします」
金髪で長髪の女の子が僕を指して、そう言った。
「え？僕？」
「あなたを“見た”ところ、とても面白い能力を持っていたので一度手合わせをしたいと思ったのです」
「……わかった」
(見たって……一体どういうことだ？)
「じゃあ、次はあたしから行くねと言ってももう指名するやつは決まってるけどね……もみじ。お前だ」
「きっとそうやと思ってたで〜僕にリベンジしてくるなんて、ええ覚悟やな〜正々堂々戦おうや」
「お前のその間抜けな顔をぶん殴ってやるよ……!!」
「では私が行ってもよろしいでしょうか？では貴女にしますわ」
「ええっ?!私!?」
「貴女は可愛いですもの。この私がたっぷりと可愛がって差し上げますわ」
「か、可愛いだなんて……わかりました！受けてたちます！」
「残るは俺たちだな。怜樹。まさか生きているなんてな」
「俺も負けたままじゃまだあの世には行けないからな。今度は負けないぞ」
「ふん……いい覚悟だ」
次回に続く
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作者名：ムラサ | 作成日時：2020年5月15日 17時
