九章 決戦前夜�� ページ11
あれから数日が経ち、僕らは何度も模擬戦を続け、実力が上がってきた。そしてヒガンとの戦いまで残り一日を切った。
ー月詠家 Aの自室
「いよいよ明日か……だいぶ力も上がってきたし、対策もバッチリ考えてある。そろそろ寝ようかな」
僕はベットにつき、部屋の電気を消そうとした時、スマホから着信音が鳴った。
「うん？誰からだろう？」
僕はスマホを確認すると、那珂川くんからだった。明日の朝6時に学校近くの公園に来てほしいと書かれていた。
「急にどうしたんだろ？……考えても仕方がない。早く寝るか」
ー翌日 公園
「おはよう那珂川くん。待たせちゃってごめん……ってみんないるじゃん。急にどうしたの？」
「おはよう月詠。こんな早朝に呼び出してすまない。わかっていると思うが、今日はヒガンとの戦いだ。もちろん覚悟はできてるだろうな？」
「できてるよ。この日ために色々と頑張ってきたんだもん。それでなんでみんなが集まってるの？」
「みんなで士気をあげるために円陣を組もうと思ってな〜戦いの前にしようかと思っとたんやけど、多分そんな暇もないと思ってな〜」
「なるほど……」
「ほな。早速やろか〜ほら組んで組んで！」
僕らは肩を組んで円陣をつくった。
「それで掛け声は誰がするの？」
「そういえば全然考えてなかったね〜」
「なんですかそれ……なら、A君がいいと思うよ」
「えっ!?僕ですか!?」
「うちはお前がやるには最適だと思うぞ？」
「……わ、わかりました」
僕は一度深呼吸して、声を上げた。
「今日はヒガンとの戦いです!!人々の命は僕らに託されています!!これ以上犠牲を出さないためにも、この戦い必ず勝ちましょう!!そして無事にこの神羅町に戻りましょう!!ファイト、」
｢｢｢｢｢｢｢オーッ!!!!!!｣｣｣｣｣｣｣
ここにいる異能力者八名の声が一つに合わさった。僕らは勝たなければいけない。この戦いに。人々の平和とそして人類の未来のために。
ー神祇本部 周辺
ヒガンとの約束の時間がやってきた。僕らは武装を整え、いつでも戦闘をできるようにしていた。そして僕らの目の前に大きな狭間が現れた。そこに現れたのは、銀髪の男性一人だけだった。
「あなた方が異能力者ですね？約束通りに皆様だけで来てくれたようですね。それでは異形界へご案内致します。どうぞこちらへ」
銀髪の男性は僕らに向けて、大きな狭間へ行くように指示する。僕らはこの神羅町の景色を見て、異形界へと入っていった。
次回に続く
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ムラサ | 作成日時：2020年5月15日 17時
