◯26 ページ27
ステージはとても眩しかった。というか、物凄く大きかった。これって素人の私が立っていい場所じゃないよね。
観客席からはKODZUKENの名前を呼ぶ人がたくさんいて、横にいる私のことはあまり目に入っていないようだ。
よし、目立ってなくてよかった。
今回の本戦は初めの段階からエリアを狭めていて、参加人数も7チーム14人と少ない。
つまり、順調に進めばすぐに終わるということだ。
2人で並んでゲームをしたことないから、ミケの手元を見るの楽しみだな。
チームの会話は聞こえないようにマイクなどは設置されていないため、普段通りの会話ができるようにはなっている。
メンバー紹介が終わり、各々椅子に座る。
「ここではミケでいいの?」
「いいよ。おれ、メイの手元見るの楽しみ」
「私もミケの手元見てみたかったから、ワクワクしてるよ」
彼は少し笑って、片耳にだけイヤホンをつける。私も同じようにして、自分のコントローラを握った。
「180やった」
「さすが。ミケ、160で立て直ししてるから妨害行くよ」
「了解」
いつも通りの試合運び。落ち着いていて、的確に敵を倒している。
「よし、他に敵は…」
キャラを動かしながら辺りを見渡していると、一瞬ローディングが入る。そして、画面には1位の文字が見えた。
文字にびっくりしていると、大きな歓声が響いた。ミケの方を見ると、彼もこちらを見ていた。
「お疲れ様」
「あ、うん」
「何その反応」
ミケはふふっと笑いながらそう言う。人前でここまで落ち着いてゲームが出来たことや、1位を獲れたことに唖然としていた。
椅子から立ち上がり、司会者の人からKODZUKENがコメントを求められているのは見ながら、本当に色々すごいなと感動していた。
その日はそのまま解散し、次の日の本戦も彼が迎えにくると言って帰って行った。
193人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花道時代(プロフ) - えまさん» コメントありがとうございます!いつも感想を書いて頂き嬉しかったです! (4月22日 7時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - 食べるさん» 感想ありがとうございます!そのように思って頂けて、書いた側としては嬉しいです。読んで頂きありがとうございました! (4月22日 7時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!! (4月21日 15時) (レス) @page41 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - 完結おめでとうございます。主人公の考え方や最終的な二人の関係性のあり方など、共感できるところが多く、すごく楽しめました!日々の合間にこの小説を覗くことが、個人的な楽しみでした😳素晴らしい作品を、ありがとうございました! (4月21日 11時) (レス) id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - カナタさん» 感想ありがとうございます!これからも、色んな作品を書いていきます! (4月18日 14時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花道時代 | 作成日時:2024年3月11日 21時