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指定された土曜日の昼頃。
歩きながらミケから送られてきた集合場所の確認をする為に、彼とのチャットを開く。送られてきていた場所は、少し街から外れたカフェだった。
スマホの地図に従いながら歩けば、落ち着いた雰囲気の場所に辿り着いた。周りには木が多く、人ごみが得意ではない私からしてみればありがたい場所だった。
『先についてるから』
先程ミケから連絡が来ていて扉を開け、店員さんに先に来ている人がいると伝えると案内された。
店員さんに案内された席にいたのは、黒い帽子を深く被りマスクをしていて黒いパーカーを着ている男の子だった。
恐る恐る声をかけて椅子に座ると、彼はどうもと小さく言う。
「初めまして…メイです。ミケだよね?」
「うん、ミケネコ…です。座って、何か頼む?」
「そうだね」
メニューを見て、私は紅茶と小さなショートケーキを選ぶ。彼はコーヒーとアップルパイを選んでいた。
店員さんがいなくなった後は、2人で少し話す。
「今日は誘ってくれてありがとう」
「こっちこそ、来てくれてありがとう。ドタキャンされたらどうしよって思ってた」
「そんなことしないよ」
「大丈夫、疑ってないよ」
優しい声でそういう彼は、本当にそう思っていると自陣を持たせてくれた。
注文の品が机に並び、各々目の前のスイーツを食べていく。ミケのその姿は猫のようで、少し可愛かった。
にしても、ミケはかなり顔がいいのではないか。髪は帽子でまとめられているが、雰囲気からしてイケメンということが伝わってくる。
「何?」
見すぎていたようで、ミケはこちらを見る。
「いや、ミケってイケメンなんだなって」
「そう?メイも想像してたよりは可愛い」
「その言い方すっごく失礼だって分かってる?」
そう返すと、彼はくすくすと楽しそうに笑っている。それに釣られて私も笑ってしまう。
面と向かっても彼はすごく優しい人で、どこか安心感があった。
一通りスイーツを食べ終わった頃、ミケは口はゆっくりと話し始めた。
「メイに話したいことがあって今日は呼んだんだよね」
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花道時代(プロフ) - えまさん» コメントありがとうございます!いつも感想を書いて頂き嬉しかったです! (4月22日 7時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - 食べるさん» 感想ありがとうございます!そのように思って頂けて、書いた側としては嬉しいです。読んで頂きありがとうございました! (4月22日 7時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!! (4月21日 15時) (レス) @page41 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - 完結おめでとうございます。主人公の考え方や最終的な二人の関係性のあり方など、共感できるところが多く、すごく楽しめました!日々の合間にこの小説を覗くことが、個人的な楽しみでした😳素晴らしい作品を、ありがとうございました! (4月21日 11時) (レス) id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - カナタさん» 感想ありがとうございます!これからも、色んな作品を書いていきます! (4月18日 14時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花道時代 | 作成日時:2024年3月11日 21時